安本酒造
代表銘柄:白岳仙・白岳山・我が天下
福井県
FUKUI
1853年創業
安本酒造は1853年(嘉永6年)に創業した福井県福井市の酒蔵です。敷地内にある店舗や米蔵など明治中期から昭和初期に建てられた10棟の建造物が、国の登録有形文化財に指定されています。
現当主兼杜氏の安本岳史氏が2001年に立ち上げた代表銘柄「白岳仙」を中心に、福井の風土を活かした“究極の食中酒”を目指す酒造りを行っています。仕込み水には地下から汲み上げる白山水脈的の伏流水(中硬水)を使用し、原料米は「五百万石」などの福井県産酒造好適米を100%使用することにこだわっています。
昔ながらの「舟しぼり」などを取り入れ、料理を引き立てる上質な酸味と穏やかな香り、軽快でキレの良い喉越しに仕上げています。受賞歴として、2014年の「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」日本酒部門純米酒カテゴリーにて「白岳仙 純米 ひだまり」が銅メダルを獲得しています。
安本酒造の歩み
安本家は福井市東郷地区で平安時代から続くと伝えられる旧家で、戦国時代には両替商や農業、林業を営んでいました。黒船来航と同じ嘉永6年(1853年)、越前国を治めた松平藩から酒造業を直轄で任され、「国府司」の銘柄で酒造りを始めます。明治時代には当主が地域の品評会に出品して褒章を受けるなど、地域に根差した酒蔵として歩みを重ねてきました。
店舗兼主屋や米蔵、土蔵、仕込蔵など明治中期から昭和初期にかけて建てられた10棟の建物は、伝統的な酒蔵の屋敷構えを今に伝えるとして国の登録有形文化財に登録されています。蔵の前を通る旧街道は、戦国武将・朝倉義景ゆかりの一乗谷朝倉氏遺跡へと続いており、豊かな歴史と自然に恵まれた土地で酒造りが続けられてきました。
安本家の47代目にあたる安本岳史氏は、大学で醸造を学んだのち独立行政法人酒類総合研究所で醸造とマーケティングを修め、2000年に蔵へ入りました。それまでの安本酒造は鑑評会出品用を除き普通酒のみを造っていましたが、このままでは蔵の将来が立ち行かなくなるとの危機感から、翌2001年、27歳で杜氏となり、原料の選定から瓶詰め、保管、発送に至るまで酒造りの全工程を見直した新ブランド「白岳仙」を立ち上げました。
白岳仙はその後、全国新酒鑑評会で平成14酒造年度に金賞を受賞したのをはじめ、平成18酒造年度から平成20酒造年度にかけては3年続けて入賞を果たしました。2014年にはインターナショナル・ワイン・チャレンジ日本酒部門純米酒カテゴリーで「白岳仙 純米 ひだまり」が銅メダルを受賞し、その後もフランスの日本酒品評会Kura Masterで通算8回連続してプラチナ賞・金賞を受賞するなど、国内外で評価を高めてきました。国内線ファーストクラスの機内酒にも2度採用されています。
2022年からは福井県産の酒米だけを使用した証として「FUKUI RICE ONLY」の表示を瓶に加え、現在は出荷量の約1割をアジア向けが占めるまでになり、欧米への展開も視野に入れています。
酒造りの特徴
仕込みに使う酒米は、なめらかなのど越しとキレの良さが持ち味の「五百万石」と、ふくよかな香りとほどよい旨みを備えた「吟のさと」で、いずれも福井県内の指定栽培地区で作られたものだけを100%使用しています。吟のさとは減農薬・無化学肥料の特別栽培地区で育てられる高級米で、高精白に向いていることから主に純米大吟醸酒に用いています。仕込み水には、蔵内の井戸から地下100メートル汲み上げる白山水脈伏流水の中硬水を用い、程よいミネラル分が透明感のあるやわらかな酒質を支えています。
酵母は白岳仙専用に開発した「HGS-01」「HGS-02」の2種類のオリジナル酵母のみを使用します。HGS-01はバナナ系の香りとふくよかな旨みを、HGS-02はマスカット系の香りと透明感のあるキレの良さをもたらし、いずれも仕込み水や米、蔵内の環境になじませながら蔵内で管理しています。目指すのは、料理を引き立てながら杯が進む「孤高の食中酒」で、上質な酸味が口の中でほんのりと存在感を残す「躍る酸」を持ち味としています。
酒造りでは、伝統的な手法と近代的なデータ管理を掛け合わせながら、最後は杜氏の感性を加えることを大切にしています。
代表銘柄
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白岳仙
「白岳仙」は、安本岳史氏が2001年に立ち上げた安本酒造の代表銘柄です。白山水脈伏流水を仕込み水に、福井県産の「五百万石」と「吟のさと」を100%使用した純米酒のみで醸されています。透明感のある穏やかな香りと、軽快でキレの良い喉越しの中にほんのりと残る上質な酸味が持ち味で、料理を引き立てる食中酒として国内外で高い評価を得ています。
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我が天下
「我が天下」は、白岳仙の中でも特別な位置づけとしてかつて醸されていた限定醸造の純米吟醸です。麹米に「山田錦」、掛米に「五百万石」を用い、蔵元の女将による手書きの筆文字をあしらったラベルが目を引きました。清涼感のある吟醸香と透明感のある上品な飲み口に、一本芯の通った旨みと存在感を備え、白岳仙らしい味わいをしっかりと感じられる一本でした。
見学・購入
- 直売所
- 蔵元による直営の販売所や通信販売は設けておらず、取り扱いのある酒販店を通じて購入できます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 福井県福井市安原町7-4
- 創業
- 1853年
- 公式サイト
- www.hakugakusen.jp
出典
japansake.or.jp / hakugakusen.jp / wikipedia.org / hama-sake.jp / nihonmono.jp / fukui-san.jp / fuku-iro.jp / fukuisake.jp / ja.wikipedia.org / nrib.go.jp / yajima-jizake.co.jp / web.archive.org
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