堀口酒造
代表銘柄:鳴り瓢
福井県
FUKUI
1619年創業
堀口酒造有限会社は、福井県南条郡南越前町今庄に位置する江戸時代初期の元和4年創業の酒蔵です。宿場町として栄えた今庄で酒造りを営んでおり、福井県内で最も古い歴史を持つ蔵の一つとされています。
代表銘柄の「鳴り瓢(なりひさご)」は、戦前までの銘柄「福寿」から戦後に改名されたもので、地元福井の歌人・橘曙覧の歌「とくとくと たりくる酒の 鳴り瓢 うれしき音を さするものかな」に由来します。
酒造りでは五百万石をはじめとする地元福井産の酒米や仕込み水にこだわり、飲み飽きしない「水の如く飲める、きれいな酒」を目指した淡麗辛口の酒質を追求しています。また、上位の酒では新酒を5年以上低温長期熟成させた古酒を手掛けているのも大きな特徴で、熟成により角が取れたまろやかな味わいに仕上げています。昭和31年(1956年)に会社設立されました。
堀口酒造の歩み
堀口酒造は、福井県南条郡南越前町今庄にある酒蔵です。創業は江戸時代初期の元和4年で、福井県で最も古い酒蔵と言われています。創業の地の今庄は、北陸道と北国街道という二つの街道が交わる宿場町で、古くから北陸道の玄関口として多くの旅人が行き交いました。
今庄は周囲を高い山々に囲まれた雪深い土地で、冬の空気は澄み、水系にも恵まれています。堀口酒造の蔵元は、周りの山が珪石層のため谷川の水は軟水で、それが発酵力にも影響していると考えています。こうした酒造りに向いた土地柄から、かつては町内に15もの酒蔵が軒を連ねていましたが、需要の減少とともに蔵は減り、2018年には4蔵になっていました。
蔵では戦前まで「福寿」の銘柄で酒を出荷していましたが、戦後に「鳴り瓢」と改めました。銘柄名は、幕末の福井の歌人・橘曙覧の歌「とくとくと たりくる酒の 鳴り瓢 うれしき音を さするものかな」にちなんでいます。会社として設立されたのは昭和31年で、以来、家業として続く蔵を受け継いでいます。
2017年から2018年にかけての取材の時点では、蔵を継ぐ15代目の堀口恒平さんが代表として酒造りを担い、前の代に岩手から来ていた杜氏の味を守り続けていました。店では14代目の奥さんが客を迎えていました。小規模な蔵のため営業にまで手が回りきらず、2018年の時点では蔵の売店のほか、福井県内の酒販店でも酒が扱われていました。
今庄宿に今も酒蔵を構えるのは、堀口酒造のほか、畠山酒造(雪きらら)、北善商店(聖乃御代)、白駒酒造(白駒)の4軒です。堀口酒造は福井県で最古、白駒酒造は元禄10年創業で今庄宿では2番目に古い蔵です。
酒造りの特徴
酒造りでは、地元福井の米と水にこだわっています。使う米は、福井が全国に誇る酒造好適米の五百万石を中心にしています。目指すのは、飲み飽きしない「水の如く飲める、きれいな酒」です。酒粕の歩合は30%以上を目標とし、酸味の少ない上品な淡麗辛口に仕上げることを大切にしています。製造はほぼ手作業で、和食から洋食までさまざまな料理に合う酒を目指しています。
この蔵の大きな特徴は、タンクでの長期熟成です。2018年の取材の時点では、普通酒、本醸造、金印などはタンクの中で1年以上熟成させ、さらに上のランクの酒は5年以上熟成させていました。熟成させることで香りや味わいが落ち着き、食事に合う酒に仕上がります。蔵元は熟成を待つ様子を「秘伝のタレ」のようだと語り、5年かけて熟成させた古酒を主力に販売しています。
吟醸酒は、福井県産の五百万石を100%使い、精米歩合を40%とした低温長期熟成古酒です。新酒を5年以上熟成させ、円やかで飲みやすい淡麗辛口に仕上げた商品もあります。
熟成酒が中心の一方で、新酒の酒も造っています。2018年の取材では、新酒まつりで熟成させていない完全な新酒が出されており、熟成酒が中心の蔵では珍しい取り組みでした。このほか、本醸造のにごり酒や、熟成前の本醸造しぼりたて生酒も造っています。
代表銘柄
鳴り瓢
鳴り瓢は、福井の歌人・橘曙覧の歌から名付けられた堀口酒造の代表銘柄で、戦前の「福寿」から戦後に改められました。種類は吟醸酒、特別純米酒、特別本醸造の原酒、本醸造、金印などで、中心となる米は五百万石です。精米歩合は吟醸酒が40%、特別純米酒が50%、特別本醸造の原酒が60%、本醸造は65%と70%で、日本酒度はプラス1からプラス7です。特別純米酒は吟醸タイプのきれいな氷温長期熟成酒で、いずれもタンクで時間をかけて熟成させます。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 蔵の売店で直売しています。店舗の裏手に醸造所があり、今庄の宿場町にあって、JR今庄駅から徒歩3分ほどです。鳴り瓢は、今庄宿の4蔵の純米酒を詰め合わせた「四蔵元物語」にも入っており、2023年には今庄駅のお土産販売所と道の駅南えちぜん山海里で扱われていました。
- 補足
- 蔵見学は、2025年1月時点で受け付けていません。来店の際は、あらかじめ電話で営業時間などを蔵に問い合わせておくと安心です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 福井県南条郡南越前町今庄76-1-2
- 創業
- 1619年
出典
fukuisake.jp / fukublo.jp / theshop.jp / joho-ichiban.com / fuku-iro.jp / fukui-fukuraku.com / saketime.jp / minamiechizen.com
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