宮城ふるさと酒造
代表銘柄:荒雄
宮城県
MIYAGI
1874年創業
宮城ふるさと酒造は、宮城県大崎市に所在した酒蔵です。明治7年(1874年)、旧志田郡荒雄村福沼にて青沼家が酒造りを始めました。その後、看板銘柄「見龍」の開発を経て「見龍株式会社」へ改称し、のちに「宮城ふるさと酒造株式会社」となりました。代表銘柄である「荒雄」は創業当時の銘柄であり、100周年の節目にあたる2007年に復活させたものです。酒造りにおいては、宮城県産の酒造好適米(「蔵の華」など)にこだわり、仕込み水には江合川の伏流水を使用。南部杜氏の技術による丁寧な酒造りを行っていました。
ワイングラスでおいしい日本酒アワードで2年連続金賞を受賞したほか、南部杜氏自醸清酒鑑評会でも優等賞を受けました。売上低迷による経営不振から2016年に近隣の田中酒造店へ事業を譲渡し、2021年4月に破産手続き開始決定を受けて廃業しました。
宮城ふるさと酒造の歩み
宮城ふるさと酒造の始まりは明治7年(1874年)にさかのぼります。現在の大崎市古川にあたる、当時の志田郡荒雄村福沼で、青沼家の九代当主・青沼吉治が酒造りを始めました。仕込みには江合川の伏流水と宮城県産米を用い、南部杜氏の技術を受け継ぎながら醸造を続けてきました。
創業から30年余りが過ぎた明治40年代(1907年以降)には、東北で一番となる3,000石を超える醸造量を記録し、名実ともに名門蔵として知られるようになりました。この時期の銘柄「荒雄正宗」は、のちに蔵の歴史を象徴する銘柄となります。
昭和23年(1948年)4月には酒造業を株式会社として設立し、社名を「見龍株式会社」から「宮城ふるさと酒造株式会社」へと改めました。設立当初、本社・事務所は宮城県古川市福沼に、工場は馬寄字屋敷に置かれており、のちに本社機能も馬寄字屋敷の蔵に集約されました。社員15名ほどの体制で醸造を続け、資本金は4,980万円でした。加美町の菅原精米工業株式会社を関連会社とし、すてびあ栽培米はこの関連会社が手がけていました。
平成19年(2007年)には、100周年の節目に合わせ、創業当時の銘柄「荒雄正宗」にちなむ「荒雄」を復活させました。荒雄は「湖醉」「見龍」と並ぶ銘柄として、宮城県酒造好適米「蔵の華」やすてびあ栽培のひとめぼれを使った純米酒として売り出されました。
しかし売上の低迷による経営不振が続き、2016年ごろ、酒造りは加美町の田中酒造店に引き継がれ、蔵は「田中酒造店 大崎蔵」と呼ばれるようになりました。宮城ふるさと酒造株式会社は令和3年(2021年)4月に破産手続き開始決定を受け、147年におよぶ歴史に幕を下ろしました。引き継ぎ後の大崎市古川馬寄の醸造施設は「田中酒造店 大崎蔵」と呼ばれていましたが、その後の稼働については公に伝えられておらず、現在の状況は明らかになっていません。
酒造りの特徴
酒造りには宮城県産米を欠かさず用い、大吟醸には精米歩合40%まで磨いた「蔵の華」と宮城酵母を用い、純米酒や吟醸酒にも宮城酵母を使用してきました。仕込み水は蔵のある大崎市古川を流れる江合川の伏流水で、南部杜氏の伝統技術によって丁寧に醸されていました。
清酒は、吟醸酒から本醸造・普通酒・原酒まで幅広く手がけた「湖醉」、宮城県産ササニシキを使った純米酒「見龍」、そして創業当時の銘柄にちなむ「荒雄」の3銘柄を中心に展開していました。湖醉の本醸造酒は精米歩合65%で仕込まれ、辛口ながらふくらみのある味わいが持ち味でした。陶器の容器に入った「湖醉・鳴子こけし純米原酒」は、鳴子のこけしをかたどったパッケージが特徴でした。
荒雄の純米酒には精米歩合60%の「蔵の華」を用いたもののほか、すてびあ栽培のひとめぼれ100%を使い、ワインを思わせるフルーティーな香りに仕上げた純米酒もそろえていました。普通酒「宮城・上撰」や「萩の里」、米糀100%でアルコールを含まない発酵飲料「糀みるく」なども手がけていました。
平成24年(2012年)には「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で荒雄の純米酒[蔵の華]が金賞を受賞し、翌平成25年(2013年)には湖醉の本醸造酒が同アワードで金賞を受賞しました。同じ平成24年には、第93回南部杜氏自醸清酒鑑評会の純米酒の部で、すてびあ栽培米を使った湖醉が優等賞を受賞したほか、スローフードジャパン主催の燗酒コンテストでも「宮城・上撰」が金賞を受賞しています。
代表銘柄
荒雄
荒雄は、青沼家が酒造りを始めた明治7年当時の銘柄「荒雄正宗」にちなみ、100周年の節目にあたる平成19年に復活させた銘柄です。宮城県酒造好適米「蔵の華」を使った精米歩合60%の純米酒は、平成24年のワイングラスでおいしい日本酒アワードで金賞を受賞しました。すてびあ栽培のひとめぼれ100%を使った純米酒もそろえ、フルーティーな香りとすっきりした甘さが特徴でした。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 補足
- 宮城ふるさと酒造としての醸造・直売はすでに行われていません。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 宮城県大崎市古川馬寄字屋敷3-2
- 創業
- 1874年
出典
sakedata.jp / sake-labo.com / ameblo.jp / konan-u.ac.jp / n-seikei.jp / city.osaki.miyagi.jp / jp.sake-times.com / furusatoshuzo.com / web.archive.org
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