SAKE BREWERY — MIYAGI
仙台伊澤家 勝山酒造
紹介
江戸時代の元禄年間(1688年)に仙台城下で創業し、安政4年(1857年)には仙台藩より「御酒御用酒屋」を拝命した歴史を持つ酒蔵です。現在は仙台市泉区の泉ヶ岳の麓に蔵を構え、泉ヶ岳の伏流水を仕込み水に使用しています。全量純米化や高級酒醸造への特化を進め、1週間にタンク1本のみを仕込む「週仕込み」や、遠心分離機を導入した精密な酒造りを行っているのが特徴です。代表銘柄には「勝山」「戦勝政宗」のほか、仙台駅限定酒「仙臺驛政宗(仙台驛政宗)」や、秋保産の環境保全米を用いた「あきうまい」などがあります。国内外での評価も高く、世界最大規模のワインコンテスト「IWC」SAKE部門での最高賞「チャンピオン・サケ」(純米吟醸 献)や、「Kura Master」での最高賞「プレジデント賞」(純米大吟醸 伝)を受賞したほか、「SAKE COMPETITION」でも全国1位を獲得しています。
歴史
創業家である伊澤家の遠祖は、源頼朝の命により文治5年(1189年)に奥州守護職に任じられた伊澤家景に遡るとされます。伊澤家はその後伊澤郡で郷士となり、のちに仙台藩城下で有力商人へと成長しました。酒造業そのものは元禄元年(1688年)に始まり、当初は南部流の濁酒造りからの出発でした。
江戸後期、伊澤家は御勘定奉公の扶持人として名字帯刀を許される士格を得ます。四代目当主の代には「融通組御用達」として「御軍用酒屋方並びに御譜代御酒屋」の称号を賜り、安政4年(1857年)には仙台藩より正式に「御酒御用酒屋」を拝命しました。この頃、南部杜氏の鶴松を灘へ修行に赴かせて技術を導入し、屋号「伊澤屋」で醸していた銘醸「加寿山」を、文永3年(1267年)に没した先祖・伊澤家廣の戒名「勝山行妙大居士」にちなんで「勝山」と改めています。
近代に入ると、六代目・伊澤平左衛門(1862-1934)が仙台商工会議所会頭や七十七銀行頭取を歴任し、地域経済の発展にも貢献しました。戦後の昭和31年(1956年)には全国清酒品評会で全国第一位を獲得し、地酒としての名声を高めています。
平成17年(2005年)、蔵は仙台市泉区福岡の泉ヶ岳山麓へ移転しました。移転を機に生産量を最盛期の1,500石規模から300石規模まで絞り込み、量より質を重視した高級酒醸造への特化を進めています。現在は伊澤勝平が会長を、伊澤亮平が社長を務め、仙台藩伊達家御用蔵として現存する唯一の系譜を継ぐ蔵として酒造りを続けています。
酒造り
仕込み水には、移転先である泉ヶ岳山麓の伏流水を使用しています。軟水で天然シリカを多く含むとされ、なめらかでクリアな酒質を生み出す要因となっています。醸造は「週仕込み」と呼ばれる手法を採り、1週間にタンク1本のみを丁寧に仕込む少量生産を徹底しています。三季醸造の体制のもと、国内でも数台しかない遠心分離機を導入し、圧をかけずに搾ることで雑味の少ない繊細な酒質を実現しています。上級酒は瓶詰め後に急速な低温殺菌を施し、氷点下(マイナス5度)で貯蔵することで品質を保っています。
使用米は酒質のグレードに応じて使い分けています。上級酒には兵庫県特A地区産の山田錦を用い、精米歩合35%まで磨いた純米大吟醸などを醸造しています。一方、地域性を表現する銘柄には仙台産・宮城県産のひとめぼれやササニシキといった地元米を使用し、土地の個性を反映させています。杜氏は後藤光昭氏が務めています。
蔵データ
代表銘柄
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- あきうまい
- 仙臺驛政宗
- 仙台驛政宗
勝山:蔵を代表する看板銘柄群です。純米大吟醸「伝」は兵庫県産山田錦を精米歩合35%まで磨いて醸し、2019年にKura Masterのプレジデント賞を受賞しました。純米吟醸「献」は同じ2019年、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のSAKE部門で全カテゴリー最高賞のチャンピオン・サケに輝くなど、国内外の主要コンクールで高い評価を得ているシリーズです。
戦勝政宗:仙台の米と泉ヶ岳の水にこだわった銘柄です。特別純米は宮城県産ひとめぼれを用いて醸され、2023年のKura Masterでプラチナ賞を受賞しました。純米大吟醸(袋取)はメロンを思わせる香りと、米の旨みと酸のバランスの良さが持ち味とされています。
あきうまい:秋保温泉旅館組合と連携した秋保環境保全米プロジェクトの一環として、2011年に発売された純米酒です。秋保産のひとめぼれを100%使用し、辛口で飲みやすい味わいに仕上げています。発売当初は秋保温泉旅館組合を中心に提供された、地域限定色の強い銘柄です。
仙臺驛政宗:JR仙台駅構内で販売される仙台駅限定の日本酒です。伊達政宗の祖母や母にゆかりのある根白石地区(仙台市泉区)の水と米を用いて勝山酒造が醸造しています。純米吟醸や純米大吟醸のほか初搾りの生酒も展開し、15年以上にわたって販売が続くロングセラーの限定シリーズとして親しまれています。
見学・購入
なし
公式サイトでは「当蔵での販売及び見学はおこなっておりません」と明記されており、商品はオンラインショップまたは提携する取扱店舗を通じて購入する形になっています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
同じ宮城県の酒蔵
出典
japansake.or.jp / katsu-yama.com / katsuyama-shop.jp / sakedata.jp / datebusyou.jp / miyagisake.jp / prtimes.jp / tohoku-bishu-shoku-tourism.jp / tanoshiiosake.jp / sasakikoshi.com / jp.sake-times.com / sakagura-press.com
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