平孝酒造
代表銘柄:日高見
宮城県
MIYAGI
1861年創業
文久元年(1861年)、岩手県盛岡市の菊の司酒造からの分家により、世界三大漁場として有名な三陸・金華山沖に面する港町で、現在の宮城県石巻市にあたる地に創業しました。代表銘柄の「日髙見(ひたかみ)」は平成2年(1990年)に開発され、その名は『日本書紀』に記された伝説の国「日高見国」や北上川の古い呼称に由来します。
「魚でやるなら日髙見だっちゃ!」をキャッチフレーズに、新鮮な海の恵みや寿司に寄り添う真の地酒を目指して酒造りを行っています。上槽後の「火入れ、貯蔵、出荷」の工程を特に重要視し、やわらかく透明感のある味わいとキレの良い後味を特徴としています。東日本大震災での被災を経て以降は設備改修により温度・衛生管理を強化し、若い蔵人たちを中心にさらなる品質向上を進めています。受賞歴として、全国新酒鑑評会において「日髙見」が通算18回の金賞を受賞しています。
平孝酒造の歩み
平孝酒造は文久元年(1861年)、岩手県盛岡市の菊の司酒造から分家し、現在の宮城県石巻市にあたる港町で酒造りを始めました。石巻は旧北上川の河口に開けた港町で、沖合では暖流と寒流が交わる世界三大漁場のひとつ三陸・金華山沖を抱え、四季を通じて豊かな魚介類が水揚げされます。江戸時代には伊達藩と南部藩の米の集積地として栄え、当時の造り酒屋は藩の許可のもと一宿一軒と定められていましたが、石巻には16軒もの造り酒屋があったと伝えられています。
長年にわたり、地域では「新関」の酒銘で親しまれてきました。5代目蔵元の平井孝浩社長は品質重視の酒造りへと舵を切り、平成2年(1990年)に全国レベルで通用する酒を目指して「日髙見」を開発しました。名称は北上川の古い呼称「ひたかみがわ」に由来し、『日本書紀』に記された、太陽の恵みを受ける伝説の国「日高見国」も重ね合わせています。「魚でやるなら日髙見だっちゃ!」を合言葉に、三陸・金華山沖でとれる魚介や鮨との相性を追求し、新たな市場を切り開いてきました。
品質の高さは数々の鑑評会でも裏づけられています。全国新酒鑑評会では平成15酒造年度と平成17酒造年度に入賞し、平成18酒造年度から平成24酒造年度までは出品商標「新関」で7年連続の金賞を受賞しました。平成25酒造年度は入賞にとどまったものの、翌平成26酒造年度からは出品商標を「日高見」に切り替えて金賞を重ね、令和元酒造年度の入賞を挟みながら令和2・令和4・令和5・令和7酒造年度にも金賞を受賞しており、これまでに計20回入賞、うち16回金賞という実績になります。
仙台国税局主催の東北清酒鑑評会でも、平成25年・平成27年・平成30年の吟醸酒の部、平成26年・令和元年の純米酒の部、令和4年の吟醸酒の部で優等賞を受賞しました。市販酒の品評会でも、Kura Master 2024の純米大吟醸酒部門で「日髙見 芳醇辛口純米吟醸 弥助」と「日髙見 純米大吟醸 弥助」が金賞を受け、SAKE COMPETITION 2026の純米酒部門では「日高見 特別純米酒 魚ラベル」がSILVERを受賞しています。
平成23年(2011年)の東日本大震災では津波により大きな被害を受けましたが、被災した醪から搾った酒を「震災復興酒 希望の光」として発売し、全国から大きな反響を集めました。平井孝浩社長は「問い合わせの電話が鳴りやまず、反響は想像以上で、全国からのご支援を肌で感じました。酒造りを続けてきたことを心底誇りに感じ、酒質の向上をもって恩返ししたいと思いましたね」と当時を振り返っています。震災発生から2年半のあいだに、麹室、酒母室、発酵室のすべてを総ステンレス張りに改修し、温度と衛生管理を徹底する体制を整えました。
この「希望の光」は震災から10年となる令和3年(2021年)3月11日に、予約限定で再発売されました。
長年務めた南部杜氏の引退を機に、30代を中心とした若い蔵人たちに酒造りをバトンタッチし、地元の若者2名も新たに迎え入れました。南部杜氏が担ってきた酒造りを地元の蔵人自身の手で引き継ぐことで、真の地酒を実現したいという平井孝浩社長の思いが込められています。現在は代表取締役の平井孝浩氏のもと、常務取締役の平塚守健氏、杜氏の奥原秀樹氏が酒造りを支えており、平井孝浩氏は地元・石巻の寿司文化との協業にも取り組み、酒とともに地元の寿司にも注目が集まることを通じて、酒蔵からの震災復興支援につなげたいと考えています。
酒造りの特徴
日本酒は、米・米麹・水を原料に麹菌と酵母を操り、世界でも珍しい並行複発酵によって醸されるものと捉え、精米から仕込みまでの一つひとつの工程に科学と職人の技術を注いでいます。精米で原米表面の糠を削り、洗米・浸漬は数秒から数分単位で管理し、麹づくりでは麹菌がデンプンを糖に変える酵素を効率的に働かせることを、酒母(酛)づくりでは元気な酵母を数多く増やすことをそれぞれ重視します。
仕込みでは約1か月をかけて糖化と発酵を繰り返す並行複発酵を行い、蔵人はタンク表面の泡の変化を「すじ、みず、いわ、たか、おち、たま、じ」と呼び分けながらもろみの状態を見極めます。上槽で清酒と酒粕に分けたのち、火入れ、貯蔵、出荷という工程を酒造りのなかで最も大切にしています。
通年商品には宮城県産ひとめぼれを主体とした純米酒や本醸造 辛口、宮城県産吟のいろはを使う特別純米酒、当蔵の主要酒である超辛口純米酒のほか、宮城県産蔵の華を使う芳醇辛口純米吟醸 弥助、兵庫県産山田錦を使う純米大吟醸 助六などがあります。
季節・限定商品では、酒米の王様とされる兵庫県産山田錦に加え、その母系にあたる山田穂、父系にあたる渡船2号を使った純米酒、兵庫県〈特A東条地区〉の特等山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸、兵庫県〈特A吉川地区〉の特等山田錦を用いた大吟醸や純米大吟醸なども醸しており、醸造アルコールを添加する大吟醸酒・本醸造酒から、添加しない純米大吟醸酒・純米吟醸酒・純米酒、火入れをしない生酒、割り水をしない原酒まで、粕取り焼酎を含めて20種類以上の商品を通年・季節にわたり展開しています。
酒蔵での直接販売や海外への発送は行っておらず、新規の酒販店との取引は電話での問い合わせに応じています。日髙見は北海道から九州まで全国各地の特約店を通じて販売されており、各特約店のオンラインショップからも購入できます。
代表銘柄
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日高見
平孝酒造の看板銘柄で、平成2年(1990年)に全国で通用する酒を目指して開発されました。名称は北上川の古い呼称と『日本書紀』の伝説の国「日高見国」に由来します。「魚でやるなら日髙見だっちゃ!」を合言葉に、三陸・金華山沖でとれる魚介や鮨との相性を追求した、やわらかく透明感のある味わいとキレの良い後味が特徴です。全国新酒鑑評会では通算18回の金賞を受賞しています。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 補足
- 酒蔵での直接販売や蔵見学は行っておらず、日髙見は北海道から九州までの特約店で販売されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 宮城県石巻市清水町1丁目5-3
- 創業
- 1861年
- 公式サイト
- www.hirakoushuzou.jp
出典
sakenomy.jp / hirakoushuzou.jp / wajowaraku.net / miyagisake.jp / imadeya.co.jp / kahoku.news / nrib.go.jp / nta.go.jp / kuramaster.com / sakecompetition.com
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