SAKE BREWERY — MIYAGI
一ノ蔵
紹介
1973年(昭和48年)に宮城県内の歴史ある4つの酒蔵(浅見商店、勝来酒造、櫻井酒造店、松本酒造店)が企業合同して設立されました。宮城県大崎市松山に本社蔵を構え、豊富で良質な地下水と地元産米を使用し、伝統の「手づくり」にこだわった高品質な酒造りを守り続けています。1991年には栗原市一迫に第二蔵「金龍蔵」を開設し、南部杜氏の技による寒造りで主に吟醸酒などの製造を行っています。当時の酒税の級別制度下で酒質と適正価格を追求して1977年に発売した「無鑑査」シリーズのほか、低アルコール酒「ひめぜん」や発泡清酒「すず音」など時代に先駆けた商品を開発してきました。主な受賞歴には、全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、「花めくすず音」による「みやぎものづくり大賞」グランプリ受賞(2004年)、食品産業優良企業表彰での「農林水産大臣賞」受賞(2006年)などがあります。
歴史
一ノ蔵は1973年1月(昭和48年)、宮城県内の松本酒造店・浅見商店・勝来酒造・櫻井酒造店の4社が企業合同して設立されました。合同を呼びかけたのは松本酒造店の社長・松本善作で、桜井酒造店(矢本町、現在の東松島市)、浅見商店(仙台市)、勝来酒造(塩竈市)がこれに賛同し、松本が初代社長に就任しました。
松本は合同にあたり、各社の経営者に「家の歴史を断つ」「蔵や銘柄を捨てる」「現状を離れて一つになる」という覚悟を求め、「家族ぐるみで付き合い、力を合わせて新しい蔵、本物の酒をつくろう」を理念として掲げました。社名の「一ノ蔵」には、4社が一つの蔵になったという意味と、日本一の蔵(オンリーワン)を目指すという二つの意味が込められています。
1974年3月に一ノ蔵ブランドの商品を発売し、1975年3月には本醸造酒に切り換えました。1977年5月には、当時の酒税級別制度にこだわらず「飲み手のための酒」という考え方で醸造・命名した「無鑑査本醸造辛口」を二級酒として発売し、ヒット商品となりました。
その後、1987年11月に二代目、1998年11月に四代目、2002年11月に五代目が就任し、また1990年11月には三代目・鈴木和郎、2006年9月には六代目・松本善文、2014年9月には七代目・鈴木整が就任するなど、合同した4家から交代で社長が就任する体制が続いています。
1991年9月には、宮城県栗原市一迫(旧一迫町)に第二蔵「金龍蔵」を開設しました。金龍蔵は文久二年(1862年)創業の蔵を前身としています。
酒造り
一ノ蔵は「自然との共生を大切にし、伝統を守っていくこと」を酒造りの原点に掲げています。創業時から受け継がれる「できるだけ手づくりの仕込みを残した高品質の酒を造ってほしい」という願いのもと、本社蔵では清潔でゆとりのある空間と最新の酒造機器を導入しながらも、手づくりの仕込みを忠実に守り続けています。ローテクとハイテクの調和を目指す姿勢を特徴としています。
第二蔵の金龍蔵では、栗駒山を水源とする迫川の伏流水と宮城県産の酒米を用い、岩手県から11月から3月の冬季に滞在する南部杜氏の伝統技により、小仕込み・寒造りを徹底して高級酒を中心に醸しています。
低アルコール・発泡タイプの商品開発にも早くから取り組んできました。発泡清酒「すず音」の開発は1982年、創業者の一人である鈴木和郎氏がヨーロッパを視察し、パリでランビック、ウィーンでホイリゲに出会ったことに端を発します。1988年に低アルコール酒「ひめぜん」の開発で低アルコールタイプの製造ノウハウを確立した後、発酵による炭酸ガスで発泡感を持たせる技術開発を進め、瓶内二次発酵による繊細な泡を実現しました。
蔵データ
代表銘柄
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- 大和伝
- 花めくすず音
一ノ蔵:主力ブランド「一ノ蔵」は、無鑑査本醸造をはじめとする本醸造酒から、特別純米酒・純米酒、純米吟醸酒・吟醸酒、純米大吟醸、さらに「すず音」に代表される新伝統酒・スパークリング清酒まで幅広い商品構成を持ちます。すっきりとした辛口の定番酒から低アルコールの甘口タイプまで揃え、季節限定の生酒なども展開しています。
大和伝:特別純米酒「大和伝」は、日本刀鍛造法五ヶ条の一つから名を頂いています。宮城県の「松山町酒米研究会」が栽培する環境保全米「蔵の華」を吟醸酒の基準を超える精米歩合50%まで磨き、手間のかかる小箱法での麹造りと低温発酵を経て1年以上熟成させます。ほのかに熟成感のある穏やかな香りに、酸と旨味がバランスよく調和したまろやかで奥深い味わいが特徴で、宮城県限定で流通しています。
すず音:発泡清酒「すず音」は1998年7月8日に発売されました。瓶内二次発酵により酵母由来の炭酸ガスを生み出し、口の中でぷちぷちと優しくはじけるきめ細かな泡が特徴です。アルコール分5度、300ミリリットル入りで、お米の優しい味わいの中に柔らかな甘酸っぱさが広がります。発売翌年にテレビ番組で紹介されたことをきっかけに注目を集め、日本酒をあまり飲まない層にも親しまれる乾杯酒として定着しました。
金龍:「金龍」は第二蔵・金龍蔵のオリジナルブランドとして展開されてきましたが、2021年9月にブランド名を「祥雲金龍」へ改めました。宮城県産の原料米を用いた昔ながらの小仕込みで丁寧に醸されており、定番の「祥雲金龍 純米吟醸」は穏やかな吟醸香とふっくらとしたお米の旨みがあり、幅広い料理と合わせやすい食中向けの味わいに仕上げられています。
花めくすず音:「花めくすず音」は、発泡清酒「すず音」をベースに、宮城県大崎産の黒豆と紫黒米に由来する色素を加えて仕上げたピンク色のスパークリング清酒です。アルコール分4.5度、300ミリリットル入りで、ブルーベリーを思わせる甘酸っぱさとふくよかな甘み、軽やかで華やかな発泡感が特徴です。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵見学時にロビー売店で購入可能です。夏季(6月上旬〜9月下旬)は平日のみ営業し、8月13〜16日および土・日曜・祝日は「松山酒ミュージアム」に隣接する物産館「華の蔵」をご利用ください。
蔵見学は平日9:30〜16:00(土曜は10名以上の団体に限り受付、日曜・祝日定休)に実施しており、無料・所要60分です。DVD視聴、見学回廊の案内、試飲、買い物が含まれ、電話・メール・専用フォームにて1週間前までの事前予約が必要です。ただし6月上旬〜9月下旬は仕込みを行わないため本社蔵の蔵見学は休止します。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
japansake.or.jp / tohokukanko.jp / ichinokura.co.jp / wikipedia.org / miyagisake.jp / prtimes.jp / president.jp
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