宮崎本店
代表銘柄:宮の雪・勘兵衛
三重県
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1846年創業
三重県四日市市楠町に所在する株式会社宮﨑本店は、1846年(弘化3年)創業の蔵元です。「品質本位」を経営理念に掲げ、清酒「宮の雪」や「勘兵衛」をはじめ、甲類焼酎の「キンミヤ焼酎」などを製造する総合酒類メーカーとして知られています。8,000坪の敷地には歴史ある酒蔵や昭和前期までの建物が残り、6棟の建屋が国の登録有形文化財に登録されています。
代表銘柄「宮の雪」の名称は、伊勢神宮と創業家の姓に因む「宮」、鈴鹿山脈に積もる「雪」に由来します。酒造りでは南部杜氏の流れを汲み、純粋酵母と手造り麹を用いて低温で丁寧に発酵させています。2018年6月には新蔵が完成し、小仕込みによる醸造へ転換したことで、伝統を守りつつ新たな味への挑戦を続けています。
受賞歴・採用実績として、「宮の雪 純米酒」が伊勢志摩サミットの提供酒に選ばれたほか、国内外の酒類コンクール等で数々の賞を受賞しています。
宮崎本店の歩み
宮﨑本店は、弘化3年(1846年)に始祖の宮﨑庄三郎が、現在の四日市市楠町にあたる地で創業した酒造りの老舗です。創業以来「品質本位」を第一に掲げ、四日市の老舗として風土と酒造りの技術、味を守りながら、時代に合わせた変革にも取り組んできました。かつて楠町には最盛期に30数軒の酒蔵が軒を並べていましたが、いまではこの蔵だけがその伝統を受け継いでおり、敷地は8,000坪にもなる大きな蔵です。現在の代表取締役社長は7代目の宮﨑由太さんです。
明治中期には東京を中心とする関東地方へ販路を広げました。明治44年(1911年)にはキッコーミヤ焼酎(粕取り)を手がけ、大正12年(1923年)の関東大震災では、被災した得意先に樽廻船の「宮嶋丸」で水、食料、木材などを無償で届けました。昭和5年(1930年)にはドイツから最新の連続式蒸留器を導入し、昭和16年(1941年)に合成酒「宮の春」、昭和22年(1947年)にサンピースウイスキーを発売しています。
昭和26年(1951年)3月には個人営業を組織変更して株式会社宮﨑本店を設立し、この年に清酒「宮の雪」のブランドが誕生しました。昭和39年(1964年)に東京出張所を開設し、昭和55年(1980年)に「極上 宮の雪」を発売、平成4年(1992年)には東京支店の宮﨑新川ビルが完成しています。現在は清酒、焼酎、合成酒、みりん、ウイスキーなどを手がけ、三重県下最大の総合酒類メーカーを掲げています。従業員は78名(令和8年4月現在)、売上高は98億円(令和7年9月期)です。
平成8年(1996年)には、本館事務所、貯蔵庫、倉庫など六棟が国の登録有形文化財に登録されました。敷地には明治期の酒蔵も残っています。木造モルタル塗2階建ての事務所は、工場内で唯一の洋風建築です。貯蔵庫A棟の妻壁には「亀甲宮」の商標が描かれ、第4倉庫は3連の大型倉庫で、元は酒蔵として造られたといわれています。平成11年(1999年)には国際品質規格ISO9001の認証を取得し、令和4年(2022年)にはISO22000も取得しました。
平成24年(2012年)には三重県神社庁の依頼を受け、「三重の新嘗」の第80回から謹醸を始めています。平成28年(2016年)には「宮の雪 純米酒」が伊勢志摩サミットのカクテルタイムで各国首脳に提供されました。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても15回入賞しています。そのうち金賞は平成17、18、24、29、30の各酒造年度と令和4、6酒造年度の7回で、いずれも出品は「宮の雪」です。残る平成16、19、20、25、26、28の各酒造年度と令和元、7酒造年度は入賞でした。名古屋国税局酒類鑑評会では、第50回(平成14年発表)の吟醸酒の部と、第52回(平成16年発表)の吟醸酒の部・純米酒の部で「宮の雪」「入魂宮の雪」が入賞し、第53回(平成17年発表)以降は優等賞を重ねています。
吟醸酒の部では、第53回の「宮の雪大吟醸」、第55回(平成19年発表)の「入魂宮の雪」、平成20年度(第57回)、平成21年度(第58回)、平成24年度(第61回)、平成27年度(第64回)の「宮の雪 大吟醸」が優等賞でした。平成29年度(第66回)、平成30年度(第67回)、令和2年度(第69回)の吟醸酒の部も「宮の雪 大吟醸」が優等賞です。
本醸造酒の部では、第55回の市販酒の部(平成18年発表)の「極上 宮の雪」から、平成20年度(第57回)、平成23年度(第60回)、平成24年度(第61回)、平成25年度(第62回)、平成27年度(第64回)まで、「極上 宮の雪」が優等賞を受けています。純米酒の部では第54回(平成18年発表)に「宮の雪入魂」が優等賞でした。
令和4年度(第71回)は燗酒の部で「宮の雪 純米酒」が名古屋国税局長賞、「宮の雪 山廃仕込み 特別純米」が優等賞となり、令和6年度(第73回)も燗酒の部で「宮の雪 純米酒」が名古屋国税局長賞、純米吟醸酒の部で「宮の雪 純米大吟醸」が優等賞でした。令和7年度(第74回)は燗酒の部で「宮の雪 純米酒」と「極上 宮の雪」が優等賞に選ばれています。
令和7酒造年度の第107回南部杜氏自醸清酒鑑評会では、吟醸酒の部で「宮の雪 大吟醸 山田錦」が上位10位に入る優等賞、純米酒の部で「宮の雪 純米大吟醸 山田錦38%」が優等賞に選ばれました。
国際的な品評会でも実績があります。IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門では、2018年に「宮の雪 大吟醸」(大吟醸酒の部)、2019年に「宮の雪 山廃仕込特別純米酒」(純米酒の部)、2024年と2026年に「宮の雪 大吟醸」(大吟醸の部)が、それぞれ部門最高賞のトロフィーを受けました。2023年には「宮の雪 山廃仕込特別純米酒」が純米酒の部で金賞(GOLD)、2026年には銀賞が3銘柄(純米大吟醸 山田錦、純米吟醸 愛山、特別純米酒 神の穂)、銅賞が1銘柄(純米酒)です。
フランスの日本酒コンクールKura Masterでは、プラチナ賞が2021年の「純米吟醸」と「純米吟醸 愛山」、2022年の「純米吟醸」、2024年の「大吟醸 山田錦」、2026年の「純米吟醸 愛山」でした。このほか金賞が2022年に1銘柄、2024年に1銘柄、2025年に3銘柄、2026年に4銘柄です。
ワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、2020年の「純米吟醸」(プレミアム純米部門)、2025年の「純米大吟醸 山田錦」(プレミアム大吟醸部門)、2026年の「純米大吟醸 山田錦38%」(プレミアム大吟醸部門)と「純米吟醸 山田錦」(メイン部門2000)が最高金賞に選ばれました。モンドセレクションでは、2020年に「宮の雪 純米吟醸」が最高金賞とインターナショナル・ハイクォリティ・トロフィーを受け、2024年には「宮の雪 大吟醸」が最高金賞に選ばれています。
「宮の雪 大吟醸 山田錦」は2025年にインターナショナル・ハイクォリティ・トロフィー、2026年にダイヤモンド・トロフィーと、3年連続金賞の商品に贈られるトロフィーを受けました。全米日本酒歓評会では、2023年に「宮の雪 大吟醸」が大吟醸A(精米歩合40%以下)で、「宮の雪 純米吟醸」が吟醸で金賞を受賞しています。
酒造りの特徴
仕込み水には鈴鹿山脈の伏流水を使っています。この水に合わせる米はどれも自然のものでいつも一定ではないため、その都度、米の浸水時間や麹の具合を調整し、常に最良の酒造りを目指しています。宮﨑本店の酒造りは、良い意味で毎日が試行錯誤の連続です。
清酒「宮の雪」は、純粋酵母と手作りの麹を使い、低温でじっくり丁寧に発酵させる酒です。杜氏は浅田孝治さんで、南部杜氏協会に所属しています。平成30年(2018年)6月に完成した新蔵は設備が新しくなり、長い歴史で培った技術と味をより高い精度で数値化して、技術の継承や酒造りに生かせるようになりました。仕込みもそれまでの多量から少量が中心になり、これまで以上に手間暇をかけた造りが可能です。
伝統の味を守りながら、醸造家も営業と会話を重ねてお客様のニーズに触れ、日常から特別な日まで様々な場面で楽しめる新しい味を生み出すことを目指しています。
酒母では山廃仕込みの「宮の雪 山廃仕込 特別純米酒」も造っています。全国燗酒コンテストでは、2021年に「純米酒」「山廃仕込特別純米酒」「極上 宮の雪」が最高金賞と金賞を受け、2022年は「純米酒」(お値打ちぬる燗45度)と「極上 宮の雪」(お値打ち熱燗55度)がそろって最高金賞でした。2023年は「山廃仕込 特別純米酒」がプレミアム燗酒部門で最高金賞、2025年は「極上 宮の雪」がお値打ち熱燗部門で最高金賞です。
清酒のほかに、甲類焼酎の亀甲宮焼酎(通称キンミヤ焼酎)を造っています。仕込水には清く柔らかな地元の天然水を使い、ミネラル分がほとんど入っていないため、ピュアですっきりした味わいの中にほのかな甘みとまろやかな舌触りがあります。本格焼酎では、鈴鹿山脈の伏流水を仕込み水に用いた本格麦焼酎「くろみや」「久寿」と、樫樽で3年貯蔵した本格米焼酎「時乃刻印」があります。サンピースウイスキー エキストラゴールドは輸入原酒を使ったウイスキーです。
代表銘柄
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宮の雪
「宮」は伊勢神宮と家号に因み、「雪」は鈴鹿連峰に積もる雪に因んだ名で、昭和26年(1951年)に誕生した宮﨑本店の代表銘柄です。純粋酵母と手作りの麹を使い、低温でじっくり発酵させ、ふくらみのある香りとふくよかな甘み、かすかな酸味が特徴です。淡麗ながら米の旨みが引き立ち、純米大吟醸から純米酒、極上まで幅広くそろい、「純米酒」は平成28年(2016年)の伊勢志摩サミットで提供されました。
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国分グループ本社の専売商品として流通する、宮﨑本店の本醸造酒です。鈴鹿山脈の清らかな伏流水を仕込みに使い、五百万石などの酒造米を65%まで高度に精白して、低温で醸しています。なめらかな旨口に仕上げた高品質な本醸造酒で、清酒「宮の雪」を造る宮﨑本店が手がける、もうひとつの清酒銘柄です。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 宮﨑本店オンラインショップ(蔵元直営)
- 補足
- 一般の蔵見学は、2024年夏時点で当面の間休止と告知されています。最新の状況は電話(059-397-3111)でお問い合わせください。近鉄名古屋線の楠駅から徒歩約9分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 三重県四日市市楠町南五味塚972番地
- 創業
- 1846年
- 公式サイト
- www.miyanoyuki.co.jp
出典
kuramotokai.com / miyanoyuki.co.jp / wikipedia.org / syuraku-shop.jp / gi-mie.jp / sakedata.jp / sakagura-press.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / city.yokkaichi.lg.jp / nanbutoji.jp / mie-sake.or.jp / kokubu.co.jp / web.archive.org
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