SAKE BREWERY — MIYAGI

佐浦

宮城県塩竈市本町2-19 1724年創業

紹介

1724年(享保9年)に酒造株を譲り受けて創業し、陸奥国一ノ宮である鹽竈神社の御神酒酒屋として酒を醸してきた歴史を持つ。「浦霞」の酒銘は源実朝の和歌に由来する。南部杜氏の伝統と技を受け継ぎ、「本物の酒を丁寧に造って、丁寧に売る」を基本理念として酒造りを行っている。地元の宮城県産米の使用にこだわり、三陸沖の豊富な海の幸など地域の食文化に寄り添ったバランスの良い味わいを目指している。1965年には同蔵の醪から「きょうかい12号酵母」が分離・採取された。また、1973年発売の純米吟醸酒「浦霞禅」は、当時鑑評会用が中心だった吟醸酒を市販した草分け的存在として知られる。全国新酒鑑評会では金賞受賞回数が全国トップクラスの記録を誇るほか、南部杜氏自醸清酒鑑評会やインターナショナル・ワイン・チャレンジなど、国内外の各種鑑評会で数多くの受賞歴がある。(389字)

歴史

佐浦の創業は享保9年(1724年)で、初代の尾島屋富右衛門が酒造株を譲り受けて酒造業を興しました。もとは糀(麹)の製造を営んでおり、酒造株の取得を機に酒蔵として歩み始めています。

江戸後期には苦難を乗り越えた記録も残ります。天保4年から10年(1833~1839年)の天保の大飢饉では、5代目富右衛門と母のつや(3代目富右衛門の妻)が蔵の米を放出し、困窮する人々の救済にあたりました。また幕末の塩釜大火の際には、佐浦家が所有する山の杉を伐り出して住宅用に提供したと伝えられています。

明治12年(1879年)には、病弱だった弟の富治に代わって佐浦茂登(もと)が9代目当主を継ぎ、後に「中興の祖」と称されました。大正14年(1925年)には陸軍の東北大演習に際し、当時摂政宮であった昭和天皇に酒を献上する栄誉を受け、これを機に従来の酒銘「八雲」「宮城一」「富正宗」に最高級酒として「浦霞」を加えています。

昭和24年(1949年)11月には杜氏の平野佐五郎が甥の平野重一とともに浦霞での酒造りを始め、南部杜氏の技術を蔵に根づかせました。看板商品「浦霞禅」は昭和48年(1973年)、12代目蔵元の佐浦茂雄が企画したもので、当時は鑑評会向けが中心だった吟醸酒をいち早く市販化した先駆け。昭和50年代に純米吟醸酒へと造りを改めています。

平成6年(1994年)には矢本町(現・東松島市)に第二の蔵「矢本蔵」を新設し、本社蔵と二拠点体制になりました。平成13年(2001年)には佐浦弘一が13代目として代表取締役社長に就任し、平成23年(2011年)の東日本大震災では被災したが同年内に復旧し、6月に瓶詰、9~10月に仕込みを再開しました。令和6年(2024年)に創業300周年を迎えています。

酒造り

酒造りは南部杜氏の流れを受け継ぐ体制で行われており、本社蔵(宮城県塩竈市)を杜氏の山田徹、総括を杜氏の小野寺邦夫が担い、平成6年(1994年)に稼働を始めた東松島市の矢本蔵は杜氏の髙橋敬治が担当しています。

使用米は酒質によって使い分けており、定番の純米酒や低アルコール酒「萩の白露」には宮城県産米「まなむすめ」を精米歩合65%まで磨いて用い、純米吟醸・純米大吟醸クラスには宮城県産の酒造好適米「蔵の華」を55%、上位の商品では40%まで磨いて仕込んでいます。

酵母は自社発祥のきょうかい12号酵母が知られます。昭和40年(1965年)頃、宮城県酒造協同組合の醸造試験所で蔵の吟醸醪から分離された酵母は杜氏平野佐五郎の技術に由来し、昭和60年(1985年)に日本醸造協会から「きょうかい12号酵母」として正式に登録されました。令和元年(2019年)には、この12号酵母を使った「純米吟醸 浦霞No.12」を発売し、自社発祥の酵母を用いた酒造りを改めて打ち出しています。

近年は生酛づくりの純米酒で木桶仕込みなど従来の道具・製法を復活させる取り組みも行っており、生酒には火入れを行わないなど、商品ごとに火入れの有無を使い分けています。

蔵データ

所在地

宮城県塩竈市本町2-19

創業

1724年(宮城県)

公式サイト

www.urakasumi.com

代表銘柄

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浦霞:定番の純米酒は宮城県産米「まなむすめ」を精米歩合65%まで磨き、日本酒度+1~+2、酸度1.3という米の旨味と酸味が調和したすっきりとした食中酒です。上位には宮城県産「蔵の華」を55%や40%まで磨いた純米吟醸・純米大吟醸があります。看板商品「浦霞禅」は昭和48年(1973年)、12代目蔵元佐浦茂雄の企画で発売され、当時は鑑評会向けが中心だった吟醸酒をいち早く市販化した先駆け。昭和50年代に純米吟醸酒へと造りを改めています。令和元年(2019年)には自社発祥のきょうかい12号酵母を使った「純米吟醸 浦霞No.12」も加わりました。

萩の白露:数量・流通限定で展開する低アルコールの純米酒です。宮城県産米「まなむすめ」を精米歩合65%まで磨き、宮城県で開発された「愛実」酵母を使用しています。アルコール分は9度と控えめながら、日本酒度-47~-46、酸度2.1という際立った甘みと酸味を持ち、ライトで甘酸っぱい新感覚の味わいに仕上げています。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

直売店「浦霞酒ギャラリー」(宮城県塩竈市本町2-19)を運営しています。コイン式のきき酒サーバーを設置しており、専用のお猪口とコインを購入して有料できき酒を楽しめます。営業時間は10時から17時まで、定休日は日曜のほかお盆期間・年末年始です。

補足

蔵見学(ガイド付き)は現在休止中です。通常時は1日2回、蔵のスタッフが蔵の建物や歴史を外観から案内する内容で、所要時間は約15分、製造工程の見学は含まれていませんでした。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

urakasumi.com / sakenomy.jp / sakagura-press.com / goshu-pro.jp / japansake.or.jp / more-tohoku.jp / imadeya.co.jp / nihonmono.jp / tohokukanko.jp / jalan.net / kahoku.news / rurubu.jp

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