SAKE BREWERY — KYOTO

北川本家

京都府京都市伏見区村上町370-6 1657年創業

紹介

株式会社北川本家は、京都・伏見に位置する江戸時代初期の明暦3年(1657年)創業の老舗酒蔵です。創業以前より宇治川沿いで船宿「鮒屋」を営み、客に振る舞う酒を造り始めたことが始まりとされています。1910年(明治43年)には中国の古典由来の言葉「富此翁」から代表銘柄「富翁(とみおう)」と名付けられました。

酒造りでは、名水として知られる伏見の豊かな地下水(伏水)と厳選した米を使用し、伝承の技と近代的な設備・最新技術を融合させた丁寧な酒造りを行っています。京都府「現代の名工」に認定された杜氏のもとで高品質な酒造りを実践しており、全国新酒鑑評会では通算21回の金賞を受賞しています。食の安全・安心に取り組みつつ、料理の繊細な旨みを最大限に引き立てる酒造りを追求しています。

歴史

北川本家の歴史は、宇治川沿いで営まれていた船宿「鮒屋」に始まります。創業は酒株制度が定められた明暦3年(1657年)以前と伝えられており、船宿の主であった鮒屋四郎兵衛が客に振る舞うための酒を造り始めたことがその起源とされています。「鮒屋の酒」と呼ばれたこの酒は伏見を代表する清酒として、三十石舟に積まれて大坂へ運ばれ、さらに江戸へも送られました。

伏見の酒造りは弥生時代の稲作伝来にまで遡るとされますが、大きく発展したのは安土桃山時代です。豊臣秀吉が伏見城を築いたことで城下町として急速に栄え、酒の需要が高まりました。江戸時代に入ると桂川・鴨川・宇治川に沿う伏見は京と大坂を結ぶ淀川水運の玄関口として水陸交通の要所となり、酒造家が急増、明治後期には天下の酒どころとしてその名を全国にとどろかせるに至ります。北川本家もこうした土地の歴史とともに歩んできました。

明治43年(1910年)、10代目にあたる北川三右衛門は中国の漢詩の中に「富此翁」という言葉を見出し、これにちなんで酒銘を「富翁」と定めました。「富」は財産の多寡ではなく精神的な豊かさを指し、「心の豊かな人は晩年になって幸せになる」という意味が込められています。以来、富翁は同家を代表する銘柄として受け継がれています。

会社としては昭和11年(1936年)5月29日に設立され、現在は代表取締役の北川幸宏が経営を担っています。かつては120人もの蔵人を抱える規模でしたが、現在は8名のスタッフで酒造りを続けており、少人数体制のもとで品質を守っています。

酒造り

北川本家では、濠川のほとりに建つ「乾蔵」を醸造の拠点とし、近代的な設備と代々受け継がれてきた技を組み合わせた酒造りを行っています。仕込み水には伏見の豊かな地下水(伏水)を用いています。

酒銘「富翁」は昭和58年(1983年)に全国新酒鑑評会へ初めて出品され、これ以降令和5年(2023年)6月時点までに通算21回の金賞を受賞しています。少人数体制のもとで一本一本の仕込みを丁寧に行い、京料理の繊細な旨みを引き立てる、長く飲み続けられる酒を目指した酒造りに取り組んでいます。

直営店「おきな屋」では、店頭で精米した契約栽培米や、タンクからそのまま瓶詰めする量り売りの原酒を扱っており、蔵元ならではの商品にも力を入れています。

蔵データ

所在地

京都府京都市伏見区村上町370-6

創業

1657年(京都府)

公式サイト

www.tomio-sake.co.jp

代表銘柄

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ふり袖:「ふり袖」はもともと京都府内の向島酒造が製造していた銘柄でしたが、同蔵の廃業に伴い北川本家に引き継がれました。現在は「富翁」ブランドの一つとして、純米吟醸や上撰、金印、たれ口原酒のほか、美人画をあしらった絵徳利入りの商品など、複数のタイプが製造・販売されています。

富翁:北川本家の主力銘柄で、明治43年(1910年)に10代目北川三右衛門が中国の漢詩の言葉「富此翁」にちなんで命名しました。昭和58年(1983年)に全国新酒鑑評会へ初出品して以降、令和5年6月時点で通算21回の金賞を受賞しており、大吟醸から純米酒まで幅広いラインナップを展開しています。

乾風:「乾風(あなぜ)」は、酒造りの時季に吹く乾いた北西の季節風を指す言葉です。五百万石を用いた純米酒は精米歩合58%、アルコール度数15度、日本酒度+3.0前後で仕込まれ、キレのある味わいが特長です。秋には季節限定の「ひやおろし」も販売されています。

祇園小町:「富翁 純米吟醸 祇園小町」は京都・祇園の雰囲気になぞらえた、やわらかな口あたりの純米吟醸酒です。精米歩合58%、アルコール度数15度、日本酒度+3前後で仕込まれ、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」メイン部門で2020年から2022年まで3年連続金賞を受賞しています。

見学・購入

直売所

直営店「おきな屋」(京都府京都市伏見区村上町370-6、蔵と同一敷地)。営業時間10:00〜19:00、火曜定休。店頭精米した契約栽培米や、タンクからそのまま瓶詰めする季節の量り売りの原酒を扱っています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

kyobusi.kyoto / japansake.or.jp / tomio-sake.co.jp / wikipedia.org / kyoto-inet.or.jp / sakeworld.jp / fushimi.or.jp / sakagura-press.com / sakeno.com

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