SAKE BREWERY — KYOTO
松井酒造
紹介
享保11年(1726年)に但馬国(現在の兵庫県香美町)で創業した京都・洛中の酒蔵です。江戸末期に京都へ移転して酒造りを続けましたが、地下工事などの影響で一時酒造りを中断していました。しかし、2009年に仕込み蔵(鴨川蔵)を完成させて酒造りを再開・復活させました。
東山三十六峰と鴨川に囲まれた地に位置し、仕込み水には鴨川的伏流水(地下水)を使用しています。蔵元自らが杜氏を務め、手作業による少量の小規模仕込みで丁寧な酒造りを行っています。また、太陽光発電のエネルギーを醸造に活用するなど、伝統と革新を融合させた酒造りを展開しています。代表銘柄には「神蔵」「富士千歳」「京千歳」「金瓢」「祇園ばやし」などがあり、「松尾大社 酒-1グランプリ」で優勝した実績も有しています。(364字)
歴史
松井酒造は、享保11年(1726年)に但馬国城崎郡香住(現在の兵庫県美方郡香美町)で創業しました。江戸時代末期には酒造りの技術向上と良質な水を求めて京都・洛中の河原町竹屋町へ移転し、以降も京都の地で酒造りを続けてきました。
大正時代末期には、京都市電河原町線の敷設に伴い、鴨川左岸の川端東一条(現在の京都市左京区吉田河原町)へと蔵を移しました。1956年(昭和31年)3月には会社として法人化しています。
しかし高度成長期に入ると、京阪鴨東線の地下鉄工事の影響で酒造りに使う井戸水の水質が変化し、やむなく酒造りを休止することになりました。川端東一条での酒造りを一時休止していましたが、14代目当主が蔵の復活を決意し、2009年(平成21年)11月、川端東一条の地に新たな仕込み蔵「鴨川蔵」を完成させて酒造りを再開しました。この再開にあたり、地下からくみ上げる井戸水を仕込み水として活用し、新たな看板銘柄「神蔵(KAGURA)」を誕生させています。
酒造り再開当初は蔵に杜氏がいない状態からのスタートでしたが、能登杜氏・道高良造氏を招いて指導を受け、2012年(平成24年)より15代目当主が蔵元杜氏として独り立ちしました。その後、代表取締役社長に就任し、酒造りを絶やさない決意を込めて十五代目 松井治右衛門を襲名しています。2022年7月には酒蔵と直売店舗の大規模なリニューアルも行いました。
酒造り
松井酒造は、東山三十六峰と鴨川に囲まれた京都市左京区吉田河原町の「鴨川蔵」で、蔵元杜氏である15代目当主が中心となって酒造りを行っています。仕込みには自家の井戸からくみ上げる地下水を使用し、ステンレス製の麹室やサーマルタンクによる精密な温度管理のもと、無濾過生原酒を中心としたフレッシュな酒質を追求しています。
大きな特徴は、冬季だけでなく一年を通して醸造を行う「四季醸造」を実践している点です。少量の仕込みを重ねて通年で酒を供給できる体制を整えており、看板銘柄「神蔵」では春の「東風KOCHI」、夏の「南風HAE」、秋の「西風NALAI」など季節ごとの限定酒も生み出しています。
環境面では、製造に使用する電力の約6割を太陽光発電でまかなうなど、伝統的な酒造りに現代的な工夫を組み合わせています。外国人スタッフを含む少人数体制で酒造りを行っているのも特徴で、蔵の中では英語を交えたコミュニケーションも行われています。
蔵データ
代表銘柄
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神蔵
1200円
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- 金瓢
- 京千歳
- 富士千歳
- 祇園ばやし
金瓢:金瓢は松井酒造が手掛ける吟醸酒です。原料米には五百万石を用い、精米歩合はおよそ55%、アルコール度数は14度に仕上げられています。フレッシュな風味を保つ生貯蔵酒として造られており、りんごや李を思わせる穏やかな香りと、水のように流麗な口当たりの中にフレッシュな甘みを感じられる味わいと紹介されています。
京千歳:京千歳は、古都・京都の千年の歴史を寿ぐ酒として造られている純米吟醸です。麹米に山田錦、掛米に雄町を用い、精米歩合60%、アルコール度数15度に仕上げられています。やや辛口で、京都の料理と合わせやすい穏やかで落ち着いた味わいを目指した銘柄です。
富士千歳:富士千歳は、創業当時から造り続けられている松井酒造の伝統銘柄です。代表的な純米にごり酒は、酒造好適米「五百万石」を100%使用し、精米歩合70%、アルコール度数14度に仕上げられています。糖類などを加えず、とろりとした甘口の口当たりながら、清酒らしいすっきりとした後味を楽しめる一本です。
祇園ばやし:祇園ばやしは松井酒造が手掛ける銘柄で、純米大吟醸の無濾過生酒や、五百万石を用いた吟醸酒(精米歩合55%)などのラインナップがあります。甘みに始まり旨みへと続き、最後に穏やかな苦みで締めくくられる段階的な風味と評されており、香りは控えめで食事に合わせやすい酒質です。
神蔵:神蔵(KAGURA)は、2009年の酒造り再開とともに誕生した松井酒造の看板銘柄です。無濾過・無加水の生酒を中心に、七曜や五紋神蔵など多彩なラインナップを展開し、春夏秋にはそれぞれ「東風KOCHI」「南風HAE」「西風NALAI」といった季節限定酒も登場します。無濾過・無加水ならではの濃密な旨みと、華やかさと上品さを両立した香味バランスが特徴で、「松尾大社 酒-1グランプリ」で優勝した実績もあります。
見学・購入
あり(要事前確認)
京都市左京区吉田河原町の蔵内に直売店「小売部 千歳商店」を併設しており、冷蔵ショップで日本酒やリキュールを取り扱っているほか、テイスティングルーム「酒中仙」では専用カードにチャージして利用するセルフサーバーで10種類以上の日本酒を試飲できます。
蔵見学は事前予約制で、予約可能時間は9時から17時、定休日は日曜・祝日です。2022年7月には酒蔵と直売店舗の大規模なリニューアルが行われました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
japansake.or.jp / matsuishuzo.com / sakenomy.jp / wikipedia.org / graphic.co.jp / goshu-pro.jp / tc-kyoto.or.jp / souda-kyoto.jp / otonami.jp / sakestreet.com / store.sakestreet.com / saketime.jp
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