SAKE BREWERY — KYOTO

ハクレイ酒造

京都府宮津市字由良949番地 1832年創業

紹介

ハクレイ酒造は、京都府宮津市由良で天保3年(1832年)に創業した歴史ある酒蔵です。仕込み水には、大江山連峰「由良ヶ岳」の中腹から湧き出る超軟水(不動の滝の水)を使用しています。原料米には全量京都府産米を採用しており、地元農家とともに減農薬有機栽培で育てた「山田錦」を用いた酒造りなど、地域に根ざした米と水へのこだわりを徹底しています。代表銘柄には、大江山の鬼伝説に由来する「酒呑童子」や、契約栽培米100%で仕込む「香田」、伝統の「白嶺」のほか、「紅葉姫」や季節限定の「酒呑童子 夏」などを展開しています。醸造面では伝統的な製法を守りつつ、キレ良くやわらかな旨味を持つ酒を生み出しています。国内外での評価も非常に高く、全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、IWC(インターナショナルワインチャレンジ)やKura Master、大阪国税局清酒鑑評会、ワイングラスでおいしい日本酒アワードなど多岐にわたる賞を獲得しています。

歴史

ハクレイ酒造は、江戸時代の1600年代中頃に初代が丹後国由良ノ庄(現在の京都府宮津市字由良)に居を構えたことに始まる家系を持ち、二代目以降は代々「新屋六右衞門」を名乗りました。四代目の頃には回船業を営んでいましたが、1832年(天保3年)、五代目六右衞門が田辺藩主牧野丹後守から酒造りの許可を得て酒造業を開始し、蔵の中核である「天保蔵」を完成させました。創業時の醸造量はわずか35石でしたが、1845年(弘化2年)には開業13年で120石まで拡大しています。

由良は由良川の河口に位置し、江戸期には由良川水運の港として栄えました。ハクレイ酒造の創業にあたっては、田辺藩の所領から納められる年貢米を原料として酒造業を始めたと伝えられています。

1869年(明治2年)には七代目が16歳で家督を継ぎ、姓を中西に改めて屋号を「中西銘醸」としました。1889年(明治22年)には八代目・中西一雄が事業を継承し、舞鶴支店を開設して海軍御用達商の指定を受けています。1938年(昭和13年)に九代目が六右衞門を襲名し、1950年(昭和25年)には法人化して中西銘醸株式会社となり、銘柄名を「白嶺」に改めました。1964年(昭和39年)には社名を現在のハクレイ酒造株式会社に変更しています。

1974年(昭和49年)に十代目が六右衞門を襲名した際には「酒呑童子」を発売し、2002年(平成14年)には十一代目・中西哲也が代表取締役社長に就任して「香田」を発売しました。2018年(平成30年)10月5日、後継者問題を背景に、佐賀県の清涼飲料メーカー・友桝飲料の戦略持株会社である友桝ホールディングスが創業家から全株式を取得し、事業を承継しました。以降は十二代目として友田諭が経営を引き継いでいます。

酒造り

仕込み水には、蔵の眼前にそびえる由良ヶ岳の中腹、蔵元所有林から湧く「不動山水(ふどうさんすい)」を約600メートルのパイプで引いて使用しています。この水は硬度11.9mg/リットルという全国的にも珍しい超軟水で、甘口・辛口いずれの酒質にも対応でき、酔い覚めが良い酒に仕上がるとされています。

原料米では、契約栽培の山田錦を100%使用する銘柄を展開しており、看板商品の一つ「香田」は宮津市の地域資源として「宮津遺産」にも認定されています。看板の「酒呑童子」では、米本来の旨みを引き出す山廃仕込みの製法を用いた辛口の本醸造酒を主力としています。

蔵の見学コースでは、1832年創業当時の姿を残す「天保蔵」が公開されており、かつての釜場や仕込み蔵の設備を見ることができます。現在も貯酒蔵として使われています。2012年(平成24年)には酒蔵スイーツ事業を開始し、仕込み水や自社の酒を使った洋菓子店「蔵Sweets 白嶺舎」を開業し、日本酒になじみの薄い客層にも間口を広げる取り組みを行っています。

蔵データ

所在地

京都府宮津市字由良949番地

創業

1832年(京都府)

公式サイト

www.hakurei.co.jp

代表銘柄

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酒呑童子:大江山の鬼伝説にちなんで名付けられた、ハクレイ酒造の看板銘柄です。米本来の旨みを引き出す山廃仕込みの製法で造られる辛口の本醸造酒「大辛口 酒呑童子」が蔵で最も出荷量の多い商品となっています。1974年(昭和49年)、十代目六右衞門の襲名を機に発売されました。季節限定で、爽やかな香りとすっきりした飲み口に優しい甘みを添えた純米吟醸の夏季限定版「酒呑童子 夏」も展開しています。

香田:契約栽培の山田錦を100%使用した、こだわりの銘柄です。特別純米酒から大吟醸原酒まで幅広くラインナップし、米本来の美味しさを生かした味わいを追求しています。2002年(平成14年)、十一代目・中西哲也の社長就任を機に発売され、宮津市の地域資源として「宮津遺産」にも認定されています。

白嶺:1950年(昭和25年)の法人化に合わせて改められた、蔵の社名の由来にもなっている看板銘柄です。「白嶺」の名は、蔵の眼前にそびえる由良ヶ岳の冬の朝、山頂に真っ白な雪が積もった様子を九代目六右衞門が詠んだことに由来します。創業以来の酒造りの技術を受け継ぎ、料理によく合う地酒として地元で長く親しまれています。

紅葉姫:夏の間ゆっくりと熟成させた、秋の定番酒として発売される純米吟醸ひやおろしです。あふれる旨味とまろやかな口当たりが特徴で、ハクレイ酒造の季節限定銘柄として毎年発売されています。

酒天童子 夏:看板銘柄「酒呑童子」シリーズの夏季限定版として、毎年発売される純米吟醸酒です。「夏」の文字を大きくデザインしたラベルの瓶に詰められ、爽やかな香りとすっきりとした飲み口の後から優しい甘みがそっと顔をのぞかせる味わいに仕上げられています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

直売所「天の蔵」では、出来たての日本酒のほか、梅酒などのリキュールや焼酎も取り揃えて販売しています。

補足

蔵見学では、1832年創業当時の姿を残す天保蔵を案内するとともに、日本酒にまつわる豆知識を紹介する約40分のツアーが体験でき、試飲も可能です。見学は2名から8名までで、平日前日の15時までに要予約、料金は無料です。受付時間は9時から17時(最終入館16時)で、月曜から水曜と年末年始(12月29日〜1月5日)は休業しています。丹後由良駅から徒歩7分、天橋立から車で約20分の距離です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

kyoto-kankou.or.jp / hakurei.co.jp / sakenomy.jp / meimonshu.jp / shop-pro.jp / city.miyazu.kyoto.jp / kyotoside.jp / ja.wikipedia.org / tomomasu-hd.co.jp

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