近藤酒造
代表銘柄:華姫桜
愛媛県
EHIME
1878年創業
愛媛県新居浜市に唯一残る、1878年(明治11年)創業の蔵元です。仕込み水には、平成の名水百選の一つに選ばれた「つづら淵」の近くに位置し、仕込み水には地下110mの深井戸から汲み上げた柔らかな軟水を用い、新居浜市内の契約農家が栽培する酒米などを用いて酒造りを行っています。かつて一時的に休蔵していましたが、2001年(平成13年)に5代目の近藤嘉郎氏が自ら杜氏となり、自社醸造を再開しました。
経験回数を増やして技術を高めるために小タンクを用いた少量多品種の製造に取り組み、平成20酒造年度の全国新酒鑑評会では「ひめさくら(後の華姫桜)」で金賞を受賞して復活を果たしました。代表銘柄の「華姫桜(はなひめさくら)」は、日本の国花である「桜」、愛媛県の「姫」、宴を華やかに飾る「華」に由来しています。
近藤酒造の歩み
近藤酒造は、愛媛県新居浜市新須賀町に蔵を構える酒蔵です。創業は明治11年(1878年)3月で、2026年10月時点では新居浜市に唯一残る蔵元です。法人としての設立は昭和29年(1954年)12月で、代表は5代目の近藤嘉郎氏です。蔵は、平成の名水百選に選ばれた「つづら淵」の近くに位置しています。
明治から5代続く蔵ですが、4代目の時代に焼酎やワインのブームのあおりを受け、一時は休蔵となりました。蔵の再興を望んだ5代目の近藤嘉郎氏が、平成13年(2001年)に自ら杜氏となって自社醸造を再開します。蔵にとっては再出発の年でした。
再開後の近藤氏が力を入れたのが、小さなタンクでの仕込みです。日本酒は一年に一度しか造れないため、30年造り続けても経験はたった30回にとどまります。そこで仕込みのロットを小分けにして経験の回数を増やし、少量ゆえに挑戦もしやすいことから、客の求めに合わせた特徴ある酒を多く造る少量多品種の体制を整えました。手間はかかりますが、技術を磨くための選択でした。
その成果は全国新酒鑑評会に表れました。平成20酒造年度に「ひめさくら」(のちの華姫桜)が金賞を受賞し、造り酒屋としての復活を果たします。平成14酒造年度以降では、金賞は平成20酒造年度と平成26酒造年度の2回、入賞は平成23・25・27酒造年度と令和2酒造年度の4回で、計6回入賞しています。高松国税局の四国清酒鑑評会でも、吟醸酒の部で2009・2010・2013・2015・2019年に、純米酒の部で2011・2012年に優等賞を受けました。
蔵の発表では、四国清酒鑑評会の燗酒の部で2016年に優等賞を受賞し、2015年と2016年には愛媛県酒造組合賞も受けています。全国燗酒コンテストでは2016年から2021年にかけて4大会で計5点が金賞に選ばれました。2016年はプレミアム燗酒部門の「華姫桜 純米酒」、2018年はお値打ち熱燗部門の「華姫桜 極み辛口」、2020年は特殊ぬる燗部門の「華姫桜 にごり原酒」、2021年はお値打ち熱燗部門の「華姫桜 昇龍」とプレミアム燗酒部門の「華姫桜 無濾過純米吟醸原酒 山田錦」です。
2019年には、ワイングラスでおいしい日本酒アワードの大吟醸部門で「華姫桜 大吟醸酒」が金賞を受け、IWCの大吟醸部門ではコメンデッドに選ばれています。
酒造りの特徴
仕込み水は、蔵の地下110mの深井戸から汲み上げる柔らかな軟水です。蔵のある新居浜は山から海までが近く、その地形が育んだ超軟水の地下水で、米の旨みを引き出す仕込みをしています。蔵は「新居浜の米と水で醸す」ことを前面に掲げています。
原料米には新居浜市内の契約農家が生産する酒造米などを使っています。たとえば「華姫桜 純米酒」は、新居浜の旦の上(昔から米どころとして知られる地域)で育った松山三井を100%使い、協会7号酵母で仕込みます。吟醸造りで醸し、日本酒度は+2、酸度は1.3です。一方、愛媛県でのみ栽培される酒造好適米「しずく媛」は、吟醸酒から純米大吟醸まで幅広く使っています。「純米大吟醸無濾過原酒」は37%まで精米したしずく媛を使い、「しずく媛 無濾過純米吟醸原酒」は全量しずく媛です。大吟醸には山田錦を40%まで磨いて使っています。
吟醸酒の造りでは、限定給水による原料処理、吟醸酒用の麹造り、長期低温発酵にこだわります。酵母は商品によって使い分け、大吟醸や吟醸酒には自家培養酵母、純米酒や本醸造の「極み辛口」には協会7号を使います。2023年には、愛媛県酒造組合が紹介する「さくらひめ酵母」を使った純米大吟醸「さくらひめ」を新商品として加えました。愛媛県オリジナルの花「さくらひめ」から分離された清酒用酵母で、しずく媛100%・50%精白で仕込む、米・水・酵母までオール愛媛の酒です。
目指すのは、新居浜の料理に合う酒です。食事に合わせて米の味わいを感じられる、旨口の酒を主に造っています。「華姫桜 極み辛口」は本醸造酒で、日本酒度は+13、酸度は1.1です。ただ辛いだけでなく旨みの中に辛さが主張する造りで、ぬる燗や熱燗でも食中酒として楽しめます。「群青 癒し系」は愛媛県産の松山三井を60%まで磨き、愛媛県産酵母で仕込んだ純米酒です。また、別子銅山ゆかりの酒として親しまれた「銅山正宗」を、百年の時を超えて復刻しました。
新居浜産の松山三井を使い、仕込み水には「つづら淵」と同じ水系の水を使った純米酒です。清酒のほか、愛媛産の温州みかんを使った「愛媛みかんde酒」などのリキュールやクラフトジンも手がけています。
代表銘柄
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華姫桜
華姫桜は、近藤酒造の代表銘柄です。日本の国花の「桜」、愛媛県の「姫」、宴を華やかに飾る「華」から名付けられました。復活の契機となった平成20酒造年度の全国新酒鑑評会金賞は、旧名の「ひめさくら」でした。新居浜の旦の上産松山三井を使った純米酒のほか、愛媛県産しずく媛を使う純米吟醸・純米大吟醸、本醸造の極み辛口まで幅広く揃います。無濾過の原酒も多く、米の旨みを感じる旨口です。
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- 直売所
- 蔵は新居浜市新須賀町1丁目11番46号にあり、営業時間は平日の9:00〜17:30です(土日祝日は休み、電話0897-33-1177)。購入は公式のオンラインショップでもできます。
- 補足
- お客様との意見交換のため、量り売りなどの機会に座談会を定期的に開く取り組みを掲げています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 愛媛県新居浜市新須賀町1丁目11番46号
- 創業
- 1878年
- 公式サイト
- kondousyuzou.com
出典
city.niihama.ehime.jp / kondousyuzou.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / city.niihama.lg.jp
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