SAKE BREWERY — AKITA
鈴木酒造店
紹介
1689年(元禄2年)、初代・鈴木松右衛門により創業された秋田県内でも屈指の歴史を誇る老舗酒蔵です。宝暦年間、秋田藩主の佐竹公が酒を激賞し「秀でて良し」と称賛したことから代表銘柄「秀よし」の酒名を賜り、1848年(嘉永元年)には藩の御用酒に指定されました。
酒造りでは、日本有数の穀倉地帯である仙北平野の米と奥羽山脈からの清らかな伏流水を使用し、郷土の食文化と調和する酒造りを徹底しています。直火炊きの巨大な和釜や朱塗りの酒槽など、伝統的な道具を用いた手造りの技を受け継ぐ一方、発泡性清酒「ラシャンテ」をはじめとする新ジャンルへの挑戦も行っています。敷地内の建築物7棟が国の登録有形文化財に指定されている点も特徴です。
受賞歴も豊富で、全国新酒鑑評会における多数の金賞受賞をはじめ、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)でのトロフィー受賞、ワイングラスでおいしい日本酒アワードでの金賞獲得など、国内外で高い評価を獲得しています。
歴史
1655年(蔵では寛文五年と伝わる)、伊勢国から一人の青年が羽後国(現在の秋田県)へ渡り、当地で田畑の開墾に取り組みました。開墾には二廻りの年月を要したと伝えられ、ようやく酒蔵が建ち新米が運び込まれて、念願の酒造りが始まりました。初めての酒を仕込んだ元禄二年(1689年)、初代・鈴木松右衛門はその年のうちに亡くなったと蔵に伝わっており、この年が鈴木酒造店の創業年とされています。
元禄期には酒造りの基盤づくりが進みました。元禄八年(1695年)に酒造記録の集成と酒造伝記の編纂に着手し、元禄十年(1697年)に仕込みのマニュアルの基本を確立、元禄十二年(1699年)には火入れ殺菌の技法を会得、元禄十三年(1700年)には酒質が安定して酒造技術が確立したと蔵の年表に記されています。
延享二年(1745年)には佐竹北家の家老が鴫猟の折に当蔵へ宿泊した記録が残ります。転機となったのは宝暦年間(1751年以降)で、秋田藩が久保田城下に藩内の酒造業者から名酒を集めて品評会を催した際、当蔵の酒がそれまでの御用酒「清正」より優れていると評価され、藩主・佐竹公から「秀よし」と名乗るよう命じられたと伝わります。以後、これが代表銘柄の名となりました。嘉永元年(1848年)には秋田佐竹藩の御用酒に指定され、藩から御用書状が下付されています。
慶応元年(1865年)には酒造改良のため星野友七翁を招き、翁はのちに長野村に居を構えて松尾神社を建立しました。昭和十四年(1939年)に創業二百五十年祭、平成十一年(1999年)に創業三百十年祭を行い、令和二年(2020年)には蔵の主要な建物七棟が国の登録有形文化財に登録されています。
酒造り
鈴木酒造店は、奥羽山脈を水源とする伏流水と、豊穣の地とされる仙北平野で収穫される酒造好適米を使い、酒を仕込んでいます。使用米は契約栽培による「山田錦」や秋田県産「秋田酒こまち」「めんこいな」「ぎんさん」「あきたこまち」など銘柄ごとに使い分けており、全量を自社で精米しているとされます。田沢湖町神代地区産の「めんこいな」を用いた商品もあり、地熱の影響で雪解けが早く良質な米が育つという土地の特性を生かしています。
杜氏は石沢繁昌氏が務め、全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ数々の評価につながる酒造りを担っています。看板の純米大吟醸酒では、山田錦と秋田酒こまちを40%まで磨き、徹底した温度管理のもとで長期低温発酵させる造りを行っています。一方で、あきたこまち100%と伏流水のみで仕込む発泡清酒「ラシャンテ」のような新しいジャンルの商品も手がけ、伝統と革新を両立させています。社長は酒造りの真髄を「地域の食文化との和合」に置くと述べており、地元の食生活に寄り添う酒質を志向しています。
蔵データ
代表銘柄
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- ラシャンテ
- LACHAMTE
秀よし:藩主・佐竹公が「秀でて良し」と讃えたことに由来する、蔵を代表する看板銘柄です。看板格の純米大吟醸酒は契約栽培の山田錦と秋田酒こまちを40%まで磨き、徹底した温度管理のもと長期低温発酵させた酒で、食べ頃の果実を思わせる吟醸香とやわらかな米の旨みが持ち味です。インターナショナルワインチャレンジ2019トロフィー、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019金賞など国内外で高い評価を受けています。
龍蟠:山田錦を60%まで磨いた特別純米酒で、蔵のラインナップの中でも限定的な位置づけの銘柄です。原酒の生酒として流通する商品もあり、地酒専門店を通じて販売されています。
ラシャンテ:あきたこまち100%と奥羽山脈の伏流水だけで仕込む発泡清酒です。精米歩合65%、アルコール度数7〜8度と軽やかで、果実のような酸味と上品な甘さがシャンパンを思わせる味わいです。米だけから生まれたとは思えない新感覚の飲み口が特徴で、蔵が挑む新ジャンルを代表する一本です。
LACHAMTE:「ラシャンテ」の英語表記で、公式サイトでは「Sparkling LACHAMTE」として案内されています。原材料は米・米こうじのみ、原料米はあきたこまち100%、精米歩合65%、アルコール度数7〜8度、内容量280mlのスパークリング清酒で、シャンパンを思わせる新感覚の味わいが特徴です。
見学・購入
あり(要事前確認)
酒蔵観光の際には売店も設置されており、その場での購入も可能です。
見学は通年(定休日を除く)で受け付けており、案内開始時間は仕込期間(10月15日〜3月31日)が13時・14時、それ以外の期間は11時・14時です(各回定員20名、前日17時までに電話またはFAXで要予約)。見学料は日本語案内が大人500円・小学生〜19歳300円・未就学児無料、英語案内は大人1,000円です。角館駅から車で10分、羽後長野駅から徒歩10分の立地です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
osake.or.jp / japansake.or.jp / hideyoshi.co.jp / sakemeguri.com / meimonshu.jp / ginjyoshu.jp / sakenomy.jp / saketime.jp
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