SAKE BREWERY — NAGASAKI

福田酒造

長崎県平戸市志々伎町1475 1688年創業

紹介

長崎県平戸市志々伎町に位置する、日本本土最西端の酒蔵です。元禄元年(1688年)に平戸藩より酒造許可を得て創業して以来、「酒造りは、心でつくり、風が育てる」という創業者の言葉を受け継ぎ、300年以上にわたり酒造りを行っています。平戸の自然環境や海を表現する酒造りを掲げており、伝統的な銘柄「福鶴」や国内外の鑑評会等で評価を受けてきた「長崎美人」、平戸の海をテーマにしたブランド「福海」などの日本酒を展開しています。また、日本酒だけでなく地元産の春じゃがいもを用いた本格焼酎「じゃがたらお春」の製造や、敷地内での「じゃがたらお春博物館」の併設・見学受付を行うなど、地域の歴史や文化と結びついた酒造りを続けています。

歴史

福田酒造は長崎県平戸市志々伎町に蔵を構える、日本本土最西端の酒蔵です。1688年(元禄元年)、初代・福田長治兵衛門が平戸藩の御用酒屋として志々伎の地で酒造りを始めました。蔵の前には志々伎湾が広がり、対馬海流と寒流が交わる海域を望む立地にあります。平戸南部は遣隋使・遣唐使の時代から海外交流の窓口となり、近世にはオランダやポルトガルとの貿易でも栄えた土地で、福田酒造の酒造りもこうした風土の中で育まれてきました。

創業から現在まで15代にわたって酒蔵が受け継がれており、創業当時に建てられた「元禄蔵」は現在も貯蔵庫として使われています。創業者・福田長治兵衛門の「酒造りは、心でつくり、風が育てる」という言葉は代々語り継がれ、志々伎の海から吹く風を感じながら酒を育てる姿勢を今に伝えています。

近年は平戸南部の農家と協力し、耕作放棄地を活用した無農薬栽培の米での酒造りに取り組んでいるほか、太陽光発電設備を導入して酒造りに使う電力の一部をまかない、焼酎製造時に出る蒸留粕を長年にわたり堆肥化して地元農家に提供するなど、地域農業や環境と結びついた酒造りを続けています。

受賞歴としては、令和3酒造年度(2021年度)の全国新酒鑑評会で金賞を受賞した(出品酒の商標名は「福鶴・長﨑美人」)ほか、2022年にはインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で「長崎美人 大吟醸」がゴールド賞を受賞しました。さらに2025年のIWC SAKE部門では、「長崎美人 大吟醸」が大吟醸部門のトロフィー(部門最高位)を、「福海 山田錦 火入」が純米酒部門の銀賞を、「長崎美人 純米大吟醸」が純米大吟醸部門の銅賞をそれぞれ受賞しています。

酒造り

蔵のある志々伎は平戸島の南西端に位置し、平戸市最高峰・安満岳の原生林から湧き出る水を仕込み水として用いています。契約栽培による山田錦を中心に、低温でじっくりと発酵させる吟醸造りを行っており、「長崎美人 大吟醸」では大吟醸の基準である精米歩合50%以下をさらに上回る38%まで磨いた山田錦を使用しています。

日本酒に加えて、長崎県産のじゃがいもを原料とした本格焼酎「じゃがたらお春」や、南蛮貿易の時代の製法を受け継いだ長期熟成焼酎「かぴたん」、本みりんなども手がけており、平戸の風土や交易の歴史を反映した多様な酒類を製造しています。

蔵データ

所在地

長崎県平戸市志々伎町1475

創業

1688年(長崎県)

公式サイト

fukuda-shuzo.com

代表銘柄

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福鶴:福鶴は、縁起の良い鶴が舞い降りたという逸話にちなんで名付けられた蔵の看板銘柄です。特別純米酒(精米歩合60%)を中心に、山田錦を用いた純米吟醸酒(精米歩合58%)や吟醸古酒も展開しています。特別純米酒は口の中に広がる旨味とすっと切れる後味が特徴で、冷やから常温、燗まで幅広い温度帯で楽しめる食中酒に仕上げられています。

福海:福海は、2010年に立ち上げた「福田」ブランドを、平戸の海を表現する酒として刷新したブランドです。名称は、幕末に遭難した海外商人を福田酒造の先祖が救助した際、御礼として「福海」と書かれた書状を贈られた逸話に由来します。冬季限定の「福海 山田錦 にごり」は寒波の冬の海をイメージし、微発泡の泡と吟醸香が特徴で、2025年のIWCでは「福海 山田錦 火入」が純米酒部門で銀賞を受賞しました。

長崎美人:長崎美人は蔵の最上級ブランドです。「大吟醸」は契約栽培の山田錦を精米歩合38%まで磨き上げ、低温でじっくり発酵させる吟醸造りで醸され、精米歩合50%の「純米大吟醸」も展開しています。クリアで上品な飲み口と華やかな吟醸香が持ち味で、令和3酒造年度の全国新酒鑑評会で金賞、2025年のIWCではSAKE部門大吟醸部門のトロフィー(部門最高位)に選ばれています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

敷地内に併設された「じゃがたらお春博物館」で試飲・購入ができるほか、公式オンラインショップ(BASE)でも日本酒・焼酎を直販しています。

補足

見学(博物館見学)の受付時間は9時から15時まで、休業日は元旦と日曜日です。日曜・祝日の見学は1週間前までの電話予約が必須とされています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

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