清水酒造店
代表銘柄:能登誉
石川県
ISHIKAWA
1862年創業
文久2年(1862年)、酒造りの職人(杜氏)であった初代が奥能登の輪島で創業した歴史ある酒蔵です。5代目の当主が営み、2018年時点では当主自らが杜氏を務め、少量ながら品質重視の手造りにこだわった酒造りを行っています。代表銘柄の「能登誉」は能登地方の誉れとなる酒を目指して名付けられ、定番酒でもアルコール添加量を抑えた本醸造規格とするなど高い品質を追求しています。すっきりと軽快な酒質でありながら深みと旨味があり、地元の魚料理と相性抜群です。
また、世界農業遺産に認定された白米千枚田のお米を一部使用した純米酒「奥能登輪島 千枚田」も手がけています。受賞歴として、蔵は、平成以降に全国新酒鑑評会で3回、金沢国税局酒類鑑評会で10数回の金賞を受賞したと説明しています。2024年1月の能登半島地震で酒蔵が全壊し、能登地方は同年9月の豪雨にも見舞われました。蔵は石川県酒造組合連合会や加賀地方の協力蔵の支援を受け、委託醸造等を行いながら復興と酒造り・再開への歩みを進めています。
清水酒造店の歩み
清水酒造店は、江戸時代末期の文久2年(1862年)に、奥能登の輪島の地で創業しました。創業者である初代はもともと酒造りの職人である杜氏で、独立して自ら酒造業を始めました。輪島はかつて北前船の寄港地でした。能登地方では風土に根ざした独特の食文化が育まれてきました。現在の当主は5代目にあたり、2018年時点では当主自らが杜氏として製造も担当していました。
創業以来、蔵は明治時代末期の輪島の大火や、昭和時代のアジア太平洋戦争といった試練を経ながら、160年余りにわたって酒造りを続けてきました。初代は能登杜氏でもあり、蔵は代々、能登の風味を守る酒造りを続けてきました。平成8年には、能登杜氏自醸清酒品評会の吟醸酒部門で最優秀賞を受賞しています。
蔵の銘柄は「能登誉」といい、能登地方の誉れといわれるような酒になるようにとの願いを込めて名づけられました。「能登誉」は蔵の総合ブランドで、これとは別に、輪島の名勝である白米の千枚田にちなんだ純米酒「奥能登輪島 千枚田」を、およそ40年前から発売しています。千枚田を含む「能登の里山里海」は2011年に世界農業遺産に認定されました。2011年当時、蔵は千枚田で稲作を行い、収穫した米を酒造りに使っていました。「奥能登輪島 千枚田」は蔵の看板酒です。
全国新酒鑑評会では、平成15酒造年度から平成18酒造年度まで4年連続で「能登誉」が入賞しています。蔵はこれとは別に、平成以降の全国新酒鑑評会で金賞を3回、金沢国税局酒類鑑評会で金賞を10数回受賞したと説明しています。金沢国税局酒類鑑評会の優等賞は、平成16酒造年度、平成18酒造年度、平成19酒造年度、平成20酒造年度に「能登誉」で受賞しており、平成30酒造年度には金沢酵母吟醸の部でも優等賞を受けました。
2024年1月1日16時10分、石川県能登半島東部を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の地震が起きました。輪島市は壊滅的な被害を受け、清水酒造店も酒蔵が全壊し、家屋も全壊に近い被害を受けました。地震の直後には輪島市街で大規模な火災が発生し、蔵の倉庫と配送車が焼失して、各種の資材はすべて失われました。電気・水道・電話回線などのライフラインはすべて止まり、仕込みタンクと貯蔵タンクのほとんどが破損しました。
瓶詰めしてあった酒は瓶が割れて中身が流出し、新酒の仕込みの時期だったため、すでに仕込んであった酒は全量を廃棄せざるを得ませんでした。なお、能登地方は同じ2024年9月の集中豪雨にも見舞われました。
酒造りの特徴
蔵は生産量こそ多くありませんが、大手にはできないきめ細かい造りを大切にし、レギュラー酒から大吟醸まで、一貫して高品質の酒を追求してきました。2018年時点では、杜氏を兼ねる5代目の当主が製造の中心を担っていました。能登杜氏は江戸時代からの長い歴史を持ち、能登流と呼ばれる独自の酒造りが代々伝えられてきました。蔵は能登杜氏の技を踏まえ、飲んですっきりおいしく、飲むほどに旨みが増す酒を目指しています。
酒の規格にも蔵の姿勢が表れています。標準酒の「上選」は、醸造アルコールの添加量が少ない本醸造規格です。手ごろな価格帯の「銀選」も、普通酒ではなく、アルコール添加量の少ない本醸造規格で仕上げています。純米吟醸は、兵庫県産の山田錦と広島県産の八反錦を使い、50%まで精米して醸します。純米大吟醸規格に相当する、ぜいたくな純米吟醸です。「奥能登輪島 千枚田」は醸造アルコールをいっさい添加しない純米酒規格で、千枚田で育った米を一部使っています。
味わいは、すっきりとして口当たりがよく、深みと旨みを備え、特に輪島名物の魚料理とよく合います。「上選」はさらりとした酒質で、常温から熱燗まで楽しめ、冬はぬる燗がおすすめです。地元の輪島で最もよく飲まれている酒です。「銀選」は上選に比べるとほんのり甘口です。純米吟醸はきれいな味わいに旨みが加わり、すっきりと上品な香りと味に仕上げ、冷やまたは常温がおすすめです。「千枚田」は純米酒としては軽快で、すっきりした旨みと切れのよいのど越しが好評で、冷やからぬる燗まで合います。
酒蔵が全壊したため、2024年春以降は石川県酒造組合連合会と加賀地方の酒造会社各社の協力を得て、委託醸造で酒を造っています。米蔵に残って無事だった酒造米を運び出して仕込みが始まり、被害を免れた貯蔵タンクに残っていた酒も加賀の蔵元に移されました。ほかの被災蔵元と共同で加賀地方に倉庫を借り、瓶詰めした酒を保管しています。協力蔵の支援を受けて2025年夏までに瓶詰めを再開し、2026年時点では、在庫の整った酒から卸・小売店への出荷を少しずつ進めています。
蔵は、何年かかるか分からない状況ながら、再出発の地点から前を見て少しずつ歩いていく決意を示しています。
代表銘柄
能登誉
「能登誉」は、能登地方の誉れとなる酒を願って名づけられた蔵の総合ブランドです。標準酒の上選と手ごろな銀選は、アルコール添加量の少ない本醸造規格で、上選はさらりと飲みやすい味わいです。山田錦と八反錦を50%まで精米した純米吟醸は、きれいさの中に旨みが加わります。全国新酒鑑評会では平成15〜18酒造年度に4年連続で入賞し、金沢国税局酒類鑑評会でも優等賞を受けています。
見学・購入
- 直売所
- 石川県輪島市河井町1-18-1の店頭と取扱い小売店で販売しています。通信販売は2024年で終了しました。
- 補足
- 震災前は事前予約制で無料の蔵見学を受け付けていましたが、酒蔵が全壊したため、現在の見学の可否は蔵への問い合わせが必要です。問い合わせは電話(0768-22-5858、火〜金曜9時〜16時)またはメールで受け付けています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 石川県輪島市河井町1-18-1
- 創業
- 1862年
- 公式サイト
- notohomare.com
出典
notohomare.com / maff.go.jp / wajimanavi.jp / ishikawa-sake.jp / okunoto-ishikawa.net / ameblo.jp / sakenomy.jp / sakedata.jp / wajimacci.or.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / web.archive.org
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