SAKE BREWERY — FUKUOKA
林龍平酒造場
紹介
天保8年(1837年)に創業した福岡県京都郡みやこ町に位置する酒蔵で、京築地区で唯一の造り酒屋です。創始者は林熊太郎で、創業当初は「若草」という銘柄で親しまれていましたが、1935年(昭和10年)に「九州菊(くすぎく)」へ改称されました。
酒造りの仕込み水には、英彦山を源流とする今川水系の清らかな伏流水(井戸水)を使用しています。伝統の手造りの技を守りながら、米の旨みとすっきりとした飲み心地をあわせ持つお酒を醸し続けています。
代表銘柄は「九州菊」のほか、こだわり栽培の米を用いた「残心」や「源じいの森」などがあります。銘柄「残心」は豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」のドリンクリストに採用された実績を持つほか、「Kura Master」でのプラチナ賞受賞や全国新酒鑑評会での金賞受賞など、国内外で高い評価を得ています。
歴史
福岡県京都郡みやこ町犀川崎山に蔵を構える林龍平酒造場は、天保8年(1837年)に創業した、京築地区で唯一の造り酒屋です。英彦山を水源とする今川川の中流域、山紫水明の地に位置し、創業当初は「若草」という銘柄で近隣に親しまれていました。
創業したのは林熊太郎です。父の林平作は庄屋の家に生まれ、若くして分けてもらった資財をもとに諸雑貨の商いを興して町の豪商となった人物で、当時は酒造・醤油・蝋という3つの商いを営んでいました。この平作の娘カツの婿養子として迎えられた熊太郎が、家業の中から酒造に的を絞り、本格的に酒造業へと取り組んでいきました。
3代目にあたる林九郎は、京築地区の酒造業者の多くが廃業に追い込まれるなかでも郷土の銘酒を守り抜き、自らが好んだ花である菊にちなんで、昭和10年(1935年)に銘柄名を「若草」から「九州菊」へと改めました。菊の漢名が「究極」を意味することから、究極の酒を目指す思いも込められていたとされています。九郎はまた昭和30年(1955年)に行橋酒販会社を設立し、社長として6年にわたり業績の伸長に力を尽くしました。
蔵の敷地には、かつて炭鉱が盛んだったころに酒造りで使っていた煙突が今も残り、石炭から石油へと燃料が移り変わった後もシンボルとしてそびえ立っています。また蔵に併設する剣道場「犀川練心館」は、この九郎が家業のかたわら屋敷内に建てたもので、現在も剣士の育成の場として使われています。
代表銘柄のひとつ「残心」の名は、武道においてひとつの技を終えた後も心を緩めずにいる心構えを表す言葉に由来しています。現在は5代目にあたる林龍平が経営を担い、2024年からはその子である林昇平が杜氏を務めています。毎年3月上旬には蔵開き新酒まつりを開催するなど、地域に根差した酒蔵として現在も酒造りを続けています。
酒造り
仕込み水には、英彦山を水源とする今川水系の伏流水を用いています。一般に硬水は辛口でキレのよい酒に、軟水は甘口でまろやかな酒になるといわれており、林龍平酒造場の仕込み水は硬水です。蔵では「米の旨みとすっきりした飲み心地」のお酒をお届けすることを掲げ、山田錦や雄町など酒造好適米を選び抜いて使用しています。「米を選び、水を吟味する」という方針のもと、地元の営農組合や農家とも連携し、料理の味を引き立てる食中酒としての酒造りを大切にしています。
代表銘柄「残心」は、原料米や精米歩合を商品ごとに使い分けて仕込まれています。無農薬栽培の南阿蘇産山田錦を30%まで磨き上げた「三割磨き」、糸島産山田錦を用いる純米大吟醸、同じく無農薬の南阿蘇産山田錦を用いる純米吟醸や超辛純米、地元みやこ町産の「夢一献」を用いる特別純米、岡山産雄町を用いる「雄町60」など、米の個性を生かした造り分けが特徴です。
鑑評会でも実績を重ねています。全国新酒鑑評会では「九州菊限定大吟醸」が平成13年・17年・22年の3回にわたり金賞を受賞しました。福岡国税局酒類鑑評会では、平成28年に純米酒の部で「純米吟醸 源じいの森」が、本格しょうちゅうの部で「本格米焼酎 源じいの森」がそれぞれ金賞を受賞したほか、平成29年にも純米酒の部で「純米吟醸 源じいの森」が金賞を受賞し、令和3年には純米酒の部で「九州菊 残心 特別純米」、本格焼酎の部で「五代目 龍平」がそれぞれ金賞を受賞しています。福岡県酒類鑑評会でも、2023年開催の第11回で「源じいの森」(米焼酎)が福岡県知事賞、「五代目龍平」(焼酎)が金賞を受賞し、2024年開催の第12回では「源じいの森」(米焼酎)と「九州菊本醸造 にごり酒」がともに金賞を受賞するなど、清酒と焼酎の両方で高く評価されています。また「九州菊残心 雄町60特別純米」は、フランスの日本酒コンクール「Kura Master」の2024年審査で純米酒部門のプラチナ賞を受賞し、日本酒全6部門1,223点の中から二次審査に進んだ40点にも選ばれました。同酒はJR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」のドリンクリストにも採用されています。
毎年開催する蔵開き新酒まつりでは、年によって趣向を変えた限定酒を会場限定・数量限定で販売しています。2025年は福岡県オリジナルの酒米「夢一献」を使用した特別純米酒生を300本限定・お一人様1本までで、2024年は備前雄町米を使用した純米吟醸酒を200本限定で頒布しました。地域とのつながりを大切にした酒造りを続けています。
蔵データ
代表銘柄
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九州菊
9000円
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- 残心
- 源じいの森
九州菊:「九州菊」は林龍平酒造場の代表銘柄です。3代目当主の林九郎が自ら好んだ花である菊にちなみ、昭和10年に「若草」から改称しました。菊の漢名が「究極」を意味することから、究極の酒を目指す思いも込められていたとされています。英彦山を水源とする今川水系の伏流水と、山田錦や夢一献など厳選した酒米を用いて仕込まれ、すっきりとした飲み口とキレの良さを持つ食中酒として造られています。
残心:「残心」は、武道においてひとつの技を終えた後も心を緩めずにいる心構えを表す言葉に由来する銘柄です。無農薬栽培の南阿蘇産山田錦や糸島産山田錦、地元みやこ町産の「夢一献」、岡山産雄町など、商品ごとに原料米を使い分けて仕込まれています。「九州菊残心 雄町60特別純米」はフランスの日本酒コンクール「Kura Master」の2024年審査で純米酒部門のプラチナ賞を受賞し、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」のドリンクリストにも採用されています。
源じいの森:「源じいの森」は、福岡県赤村産の無農薬米「夢つくし」を使った、林龍平酒造場の清酒と焼酎の2本立ての銘柄です。純米吟醸酒は精米歩合60%で仕込まれ、吟醸仕込みの本格米焼酎は同じ米を60%まで磨いて仕込まれています。福岡国税局酒類鑑評会の純米酒の部では平成28年・29年に金賞を受賞したほか、福岡県酒類鑑評会でも金賞や福岡県知事賞を重ねて受賞しています。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵見学は事前予約制で受け付けています。毎年、蔵開き新酒まつりを開催しており、季節限定の日本酒を会場でのみ販売しています。取扱店は公式サイトの「買える店」「飲める店」ページで案内されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
kusugiku.jp / japansake.or.jp / town-miyako.com / fukuoka-sake.org / crossroadfukuoka.jp / oh-sake.com / furusato-tax.jp / oh-sake2025.com / kuramaster.com / nrib.go.jp / nta.go.jp / chushoren.com / tomozoe-honten.co.jp
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