本文へ移動

若宮酒造

代表銘柄:綾部の四季・Ryon

京都府

KYOTO

1920年創業

京都府綾部市の由良川沿いに蔵を構える若宮酒造は、大正9年(1920年)に前身の三丹酒造から改称し創業しました。市内にある若宮神社の宮水で仕込み始めたことが蔵名の由来となっています。良質な水と京都府産の米(「祝」や「五百万石」など)にこだわり、創業以来一貫した手造りによる酒造りを守っています。酒造りの技術は旧丹波国や兵庫県北部で培われた丹波杜氏・但馬杜氏の双方から継承されたもので、綾部盆地特有の厳しい寒暖差や厳寒期の環境を活かして仕込まれています。

蔵元杜氏だった木内康雄さんは2024年3月に急逝し、同年11月に夢酒蔵株式会社が株式を取得して傘下に入りました。現在は大邊誠さんが社長、上野義夫さんが杜氏を務めています。代表銘柄には、養蚕業が盛んであった綾部市の歴史にちなんだ「綾小町」をはじめ、甘みとスッキリとした口当たりが特長の純米原酒「綾部の四季」、ドイツワインを思わせる甘みと爽やかな酸味が特長の低アルコール純米酒「Ryon(公式表記はRION、リオン)」など、地域に根差した多様な日本酒を手掛けつづけています。

若宮酒造の歩み

若宮酒造は、京都府綾部市味方町にある酒蔵です。綾部は由良川沿いに開け、かつて養蚕業で栄えて「蚕都」と呼ばれた町で、若宮酒造は現在、綾部市内で唯一の酒蔵です。大正9年(1920年)に、それまでの三丹酒造を、市内にある若宮神社の宮水で仕込み始めたことから若宮酒造と改め、商標もそれまでの「鷹雀」から「綾小町」に改めました。「綾小町」の名は、綾部の酒という意味に加えて、機を織る優しく美しい娘のイメージから名づけられています。

蔵は地元の学校との連携にも取り組んできました。2021年には、綾部高校農業科の生徒が初めて栽培・収穫した酒米「五百万石」を使い、福知山公立大学の学生が商品企画と酒造りを、京都工芸繊維大学の学生がラベルデザインを担当する産学連携プロジェクトが始まりました。2022年春に第1弾の「CHILLな夜に癒しを得る」、2023年春に第2弾、2024年7月中旬に第3弾の「SAKE na Baby~好きに割る 好きになる~」が発売されています。

第1弾は、クラシカルな日本酒とは対極にあるすっきり爽やかな味わいをめざし、冷酒のほか炭酸割りやロック、カクテルにも向く酒として造られました。第3弾は特別純米原酒で、アルコール度数は18度です。

2024年3月1日、社長で杜氏だった木内康雄さんが酒造作業中の事故で急逝し、蔵は存続の危機に直面しました。京都府事業承継・引継ぎ支援センターなど地元の支援機関は、金融機関借入金の肩代わり、杜氏の手配、雇用の維持、商品ブランドの維持という4点に留意して、後継の引き受け先を探しました。十数社から打診があったなかで、地域での存在意義を大切にする経営理念が若宮酒造の思いと合致した、月桂冠出身者を中心に設立された夢酒蔵株式会社(京都市)が選ばれ、2024年11月28日に契約が結ばれました。

夢酒蔵は11月29日に若宮酒造の発行済み株式の98.8%を取得し、翌30日には同社代表の大邊誠さんが若宮酒造の取締役社長に就任しました。

承継後は、杜氏の上野義夫さんのもとで酒造りが続けられています。仕込みの手順を記した記録は残っていなかったため、米と酵母の種類を手がかりに手探りで再開しましたが、2025年末の時点で、お客様から味が変わったという声は出ていません。2025年12月には、酵母を変えて新しい味に挑んだ純米生原酒「しぼりたて」を瓶詰めしました。大邊社長は、出荷の約9割が地元で消費されていると話し、綾部市民に「うちの町には、こんなにいい酒蔵がある」と自慢してもらえる存在になりたいと語っています。

酒造りの特徴

酒造りでいちばん大切なのは水だと考え、仕込みには蔵の井戸水を使います。京都産の米にこだわり、京都府内のみで流通する酒米「祝」も用います。麹は、長い時間をかけて独自の工程で造り、蔵の財産と位置づけています。技術は、旧丹波国を拠点とする丹波杜氏と、兵庫県北部を拠点とする但馬杜氏の双方から受け継いだもので、これを組み合わせた酒造りが蔵の持ち味です。盆地ならではの寒暖差と、真冬の厳寒期の環境のなかで、一貫した手造りで仕込んでいます。

主な酒は次のとおりです。純米大吟醸「綾小町」は、精米歩合50%の祝を使い、軟質の祝米と軟水の組み合わせでお酒の柔らかさが前面に出る味わいで、淡白な魚介類や野菜サラダなど素材を活かした料理と合います。純米大吟醸「丹の国」は、フレッシュハーブを思わせる香りと豊かな甘みが特長で、桐箱入りの贈答向けです。大吟醸「星降る夜の夢」は、山田錦を35%まで精米し、広がりのあるフルーティーな香りに仕上げた酒で、平成16酒造年度の全国新酒鑑評会では「星降る夜の夢」の名で出品した酒が入賞しています。

純米酒「綾小町」は冷やでも燗でも合う食中酒で、原酒「綾小町」はペリエで割ったりロックで飲んだりすることもできます。

純米吟醸「綾音」の仕込み水には、蔵の井戸から湧く清水を、市内の若宮神社で祈祷してもらったものを使っています。名前は当時の社長の娘の名にちなみ、2021年6月には京都工芸繊維大学の学生がデザインしたラベルに一新されました。公式の商品紹介では、ふわりとした甘味を楽しめる酒とされています。

清酒のほかに、四国紫黒米を使った純米酒「KANON(カノン)」、綾部産の南高梅を100%使い清酒由来の甘みと旨みを活かした梅酒「綾梅」、養蚕で親しまれた桑の実を使った桑の実酒「綾桑」も造っています。「綾梅」と「綾桑」はリキュールで、日本酒とは別の商品です。

代表銘柄

綾部の四季

綾部の四季は、京都府産の五百万石を使った純米原酒です。精米歩合は65%、アルコール度数は18度で、口に含むと甘みを感じたあとにキリッとしたすっきり感が続き、酸味は控えめです。味のしっかりした味噌仕立ての鍋や、醤油や出汁を使った料理と合わせやすく、冷やしても常温でもおいしく飲めます。地元の人が手土産に使う一本です。

Ryon

Ryon(リオン)は、綾小町の名で造られている低アルコールの純米酒です。アルコール度数は8度、精米歩合は65%で、日本酒度はマイナス56と甘口に振れています。ドイツワインを思わせる甘みと、グレープフルーツ系のすっきりした酸味の調和が持ち味で、フランス料理やイタリア料理にもよく合います。リキュールではなく、米と米麹だけで造る清酒です。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵元の店舗(京都府綾部市味方町薬師前4)で購入できます。綾部市内の酒店や、あやべ特産館でも取り扱いがあります。
補足
蔵見学を希望する場合は、事前に蔵へ問い合わせてください。営業時間は8時30分から17時で、定休日は日曜日と祝日です。土曜日が休みになる場合もあります。最寄りはJR山陰本線の綾部駅で、タクシーで約5分です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
京都府綾部市味方町薬師前4
創業
1920年

出典

kyoto-kankou.or.jp / wakamiyasyuzou-kyoto.com / s-usui.jp / ioriyuzuki.com / exblog.jp / yumesakagura.co.jp / kyoto-shoukei.go.jp / ryoutan.co.jp / maidonanews.jp / prtimes.jp / kit.ac.jp / uminokyoto.jp / kitakinki.gr.jp / morinokyoto.jp / ayabe-tokusankan.com / aya-navi.com / nrib.go.jp / nta.go.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。