SAKE BREWERY — YAMAGATA

出羽桜酒造

山形県天童市一日町一丁目4番6号 1892年創業

紹介

1892年(明治25年)創業。地元である山形県天童市の自然環境を生かした伝統的な手造りの酒造りを貫いています。1980年には一般に普及していなかった「桜花吟醸酒」を発売し、市販吟醸酒のパイオニアとして全国に吟醸酒ブームを巻き起こしました。伝統の技を守る一方で、品質向上のために大型低温冷蔵庫や脱酸素装置といった設備を導入し、安定した品質管理にも取り組んでいます。受賞歴としては、全国新酒鑑評会における12年連続金賞受賞のほか、世界最大規模の酒類品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」SAKE部門において、2008年に「純米大吟醸 一路」、2016年に「純米酒 出羽の里」が最高賞「チャンピオン・サケ」に輝き、史上初の2度受賞を果たしました。国内外で高い評価を受け、世界30カ国以上へ輸出展開も行っています。

歴史

出羽桜酒造のルーツは、安政二年(1855年)に仲野清五郎が本家から分家して興した造り酒屋「熊正宗」にさかのぼります。仲野家はもと近江商人の系譜で、後に天童の地に土着して飴屋を営み、質素倹約を家訓とする商いを重ねてこの地方屈指の地主となりました。清五郎の子・仲野清次郎が明治25年(1892年)11月に興したのが、現在の出羽桜酒造の直接の前身にあたる「白梅」醸造元です。創業当初の主力銘柄は「白梅」で、「出羽桜」は一部の高級酒にのみ用いる銘柄でした。初代清次郎は、戊辰戦争後に羽前・羽後へ分割されながらも出羽三山などにその名を残す旧国名「出羽」と、天童のシンボルである舞鶴山の桜にちなんで「出羽桜」と命名し、販路が地元から県外へ広がるにつれて、この銘柄に一本化されていきました。

昭和18年の企業整備では、天童周辺にあった仲野清五郎「熊正宗」、仲野孫六「白菊」、仲野清次郎「白梅」の3軒の造り酒屋のうち、最も新しい分家で醸造量300石と最小規模だった出羽桜酒造のみが酒造業の継続を許可され、他の2軒は整理されました。戦後の1953年に仲野酒造として法人化し、1970年に社名を現在の出羽桜酒造株式会社に改めています。三代目仲野清次郎は東京農業大学農芸化学科で学んだのち信州諏訪の銘醸蔵「真澄」に何度も足を運んで教えを請い、窪田杜氏を醸造技術の師、宮坂氏を酒哲学の師と仰いで、他社に先駆けて吟醸酒や生酒を発売するなど新しい酒の楽しみ方を切り開きました。

1988年には利益の社会還元として財団法人出羽桜美術館を設立し、1993年には分館も開設して一般公開しています。1990年には山形工場を開設して生産体制を拡充し、1997年からは本格的な海外輸出も開始しました。現在の代表取締役社長・仲野益美は天童市出身で、東京農業大学農学部醸造学科を卒業後、旧国税庁醸造試験場と東京の酒類卸会社での勤務を経て1987年に家業の出羽桜酒造へ入社し、2000年に39歳で社長に就任しました。

酒造り

出羽桜酒造は、創業以来、蔵人の五感を生かした手造りを大切にし、地元のベテラン蔵人と若手技術陣が一体となって酒造りにあたっています。原料米は自社の精米場で磨いており、山田錦や雄町など酒米の品種ごとの個性を生かした商品展開を行っています。

品質管理の面では、およそ100万本(1.8リットル換算)を収容できる大型の低温貯蔵庫を備えるほか、業界に先駆けて膜式脱酸素装置を導入し、酒の酸化を防いで一年を通じて搾りたてに近い品質での出荷を可能にしています。大吟醸酒などの原酒は、氷点下5度で低温熟成させる氷温貯蔵庫「酒眠蔵」でじっくりと寝かせ、まろやかな味わいに仕上げています。

こうした設備投資は、パッケージなど過度な包装コストを抑え、その分を酒質向上のための経費に振り向けるという経営方針に基づくものです。吟醸酒に限らず普通酒クラスまで含めた全商品の底上げを図り、地元の顧客から「旨い酒は出羽桜」と評価されることを目標に据えています。

蔵データ

所在地

山形県天童市一日町一丁目4番6号

創業

1892年(山形県)

公式サイト

www.dewazakura.co.jp

代表銘柄

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出羽桜:看板商品「桜花吟醸酒」は1980年発売で、精米歩合50%・国産米を使用し、フルーティーな吟醸香と爽快な味わいで市販吟醸酒の先駆けとなりました。上位ラインには酒米の最高峰とされる山田錦を精米歩合48%まで磨いた大吟醸「山田錦 四割八分」があり、氷点下5度の氷温貯蔵庫「酒眠蔵」で低温熟成させることで角のない丸みと奥行きのある味わいに仕上げています。山田錦のほか雄町など、酒米ごとの個性を生かしたシリーズ展開も特徴です。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

補足

酒蔵見学は20歳以上を対象に事前予約制で実施しており、社員ガイドによる案内と試飲が付く通常ツアー(1名2,000円)と、指定日以外にも申し込めるプライベートツアー(1グループ30,000円、最大10名)があります。日本酒の仕込みは冬季のみのため、夏季は設備見学が中心となります。本社は天童駅から徒歩15〜20分、駐車場は乗用車20台・大型バス5台分を備え、営業時間は9時から17時、土日祝は休業です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

yamagata-sake.or.jp / dewazakura.co.jp / dewazakura-store.com / sakenomy.jp / yamagata-kaigi.org / kasseiken.jp / sakagura-press.com / ja.wikipedia.org / yamagatakanko.com / tohoku-sakurakaido.jp / interpresident.jp

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