本文へ移動

利守酒造

代表銘柄:酒一筋・赤磐雄町

岡山県

OKAYAMA

1868年創業

1868年(慶応4年)創業の利守酒造は、岡山県赤磐市西軽部に位置する酒蔵です。「地の米・地の水・地の気候と風土で醸してこそ真の地酒である」という信念を掲げ、本物の地酒造りに取り組んでいます。

同蔵の最大の功績は、栽培の難しさから途絶え「幻の酒米」とされていた「雄町米」を、四代目の利守忠義が地元農家とともに復活させたことです。「赤磐雄町」は利守酒造の登録商標であり、自社田での米作りから醸造まで一貫した酒造りを行っています。造りにおいては昔ながらの手作業を大切にし、備前焼の大甕による仕込みといった独自の手法を取り入れている点も特徴です。

復活させた雄町米で醸す銘柄「酒一筋」や「赤磐雄町」は、全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、赤磐雄町ゴールドがIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019で金メダルと岡山県の純米大吟醸トロフィーを獲得するなど、国内外で高く評価されています。

利守酒造の歩み

利守酒造は、慶応4年(1868年)の創業で、現在の赤磐市西軽部にあたる地に蔵を構える酒蔵です。軽部は、昔から品質の良い雄町米の産地として知られた土地でした。蔵は、地元の米を使い、地元の水で仕込み、その気候と風土で醸してこそ地酒は真の地酒たりうる、という考えを掲げています。現在は五代目の利守弘充が蔵を率いており、弘充は2007年、次期蔵主として、ワインの第一級シャトーのようにすべての原料米を自社で栽培し、収穫し、酒を醸す蔵を目指すと語っていました。

雄町は大粒で心白が大きく、昭和初期には品評会で上位を狙うなら雄町の吟醸酒と言われた酒米です。ただ栽培が難しく、戦後は栽培面積が一時6ヘクタールまで落ち込み、「まぼろしの米」と呼ばれるようになりました。

昭和40年代後半、四代目の利守忠義は、他の大きな蔵が造らない本物の酒を造ろうと雄町米の復活に乗り出しました。雄町を作り続けていた福井神社の社主、清野右正の協力を得て、利守酒造が農家に所得保証をするリスクを負うことで、軽部での栽培が始まりました。復活した米は「赤磐雄町米」と名付けられ、これで醸した大吟醸酒が「赤磐雄町」です。昭和57年には酒蔵、農家、農協、行政が一体となる良質米推進協議会が発足し、収穫した米は利守酒造がすべて買い取る仕組みを整えました。

協議会は平成5年に農林大臣賞と岡山県知事賞を受け、忠義は雄町米復活の功績で第78回山陽新聞賞の産業功労部門を受賞しています。

全国新酒鑑評会では、昭和59酒造年度(第73回)から平成11酒造年度(第88回)までに10回、金賞を受賞しています。平成14酒造年度以降は17回入賞し、うち金賞は平成14・16・19・29酒造年度と令和5・7酒造年度の6回です。令和5酒造年度は自社田で育てた軽部産の雄町による酒での金賞で、蔵は、この年に雄町を使って金賞を受けたのは全国で2蔵だけだったと発表しています。広島国税局清酒鑑評会では、平成14年から令和7年までの24回のうち、平成28年を除く23回で受賞しました。

蔵の発表では、岡山県新酒鑑評会の吟醸部門で平成17年から平成22年まで6年続けて金賞を受け、平成23酒造年度には吟醸部門で県知事賞を受けています。

海外では、IWC2019で赤磐雄町ゴールドが金メダルを受け、岡山県の純米大吟醸を対象とするトロフィーにも選ばれました。IWC2020では純米吟醸の金麗が、IWC2026では酒一筋 番外が金メダルを受けています。蔵の発表では、モンドセレクションで赤磐雄町ゴールドが2008年から2014年まで7年続けて最高金賞、スペインのCINVEで赤磐雄町が2020年から2022年まで3年連続で最高金賞に選ばれ、金麗はフランスのKuramaster2019でプラチナ賞を受けました。

雄町を使った酒を集める雄町サミットの歓評会でも、蔵の発表では2013年の第5回から2026年の第17回までに優等賞を6回受け、2025年の第16回では酒一筋 番外が優等賞に加えて最優等賞に選ばれています。

酒造りの特徴

利守酒造の酒造りは、田んぼから始まります。蔵と自社田は、昔から雄町に最も適した土地のひとつとされてきた軽部地域にあり、自社栽培した雄町を使って酒を醸します。蔵は「酒造りは米作りから。米作りは土作りから」を信条としています。令和5年産の自社田の雄町は、特等と1等の評価を受けました。収穫した米には等級の基準に満たない等外米も出ますが、この米も無駄にせず、米だけで仕込んだのが「酒一筋 番外」です。

等級外の米で造った酒は特定名称酒にはならず、すべて普通酒になりますが、この酒を醸すことで翌年も田を耕して雄町を育て続けられる、と蔵は位置づけています。

米は蔵の精米所で磨き、精米のときに出る糠は肥料として田に戻します。洗米は、精米した米を15キログラムずつの袋に分け、一袋ずつ手洗いして糠を落とします。雄町は軟質で割れやすいため、洗米や浸漬で砕けないよう特に注意深く洗い、浸漬では秒単位で吸水を管理します。搾った酒はタンクで貯蔵し、火入れして瓶詰めした直後に瓶クーラーに通して温度を下げ、酒質の劣化を防ぎます。

備前焼の大甕での仕込みは、利守酒造ならではの取り組みです。平成6年に備前焼の名匠、森陶岳から容量500リットルの大甕を譲り受け、平成7年1月13日に仕込みを始めました。桶での仕込みが広まる15〜16世紀より前、酒は甕で造られていました。蔵は、その造りを備前の焼き物でよみがえらせようと考えたのです。釉薬を塗らない備前焼には細かい穴が空いているため、洗剤は使えず、洗浄にはお湯しか使えません。甕の気泡からにじみ出る酒への対応も必要でした。

こうして手間をかけた大甕仕込みの酒は「酒一筋 天下人」と名付けられ、上質な酸と赤磐雄町米のうま味がつながった豊かな風味に仕上がりました。このほか、きもと仕込みの純米吟醸や、山廃仕込みの純米吟醸「時代おくれ」も手がけています。地米の復活は雄町だけではありません。昭和40年ごろまで麹米として最適だったキビヨシも栽培が途絶えていました。茨城県筑波に残っていた種子約20グラムを分けてもらい、翌年に従業員が一粒ずつ手で植えて増やし、その秋には25,000グラムの種子が収穫できました。

この米から、純米吟醸「吉備よし」が生まれました。

酒以外にも、雄町で醸した純米酒に岡山県産の鴬宿梅を漬け込み、少量の砂糖だけで仕上げる微糖梅酒と、砂糖を加えず梅と純米酒だけで造る完全無糖の「じゅんまいうめざけ」を造っています。

代表銘柄

[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。

酒一筋の関連商品画像関連商品・楽天市場

酒一筋

利守酒造の主要ブランドで、軽部産の雄町で醸します。純米吟醸の金麗は精米歩合56%、日本酒度+3〜4、酸度1.6、アルコール分15度の味吟醸で、すっきりとした味わいの中に米のうま味がしっかり感じられます。山廃純米吟醸の時代おくれのほか、等外米で仕込む番外は、IWC2026で金メダルを受けました。

楽天で商品を見る

赤磐雄町

復活させた軽部産の雄町米で醸す、利守酒造の登録商標のブランドです。純米大吟醸の赤磐雄町ゴールドは精米歩合38%、日本酒度+5、酸度1.4、アルコール分15度で、雄町ならではのうま味が口の中に広がります。令和7年の広島国税局清酒鑑評会では、赤磐雄町 純米大吟醸が優等賞を受けました。

見学・購入

直売所
酒蔵の売店で購入できます。本店は赤磐市西軽部762-1(電話受付は月〜土の8:00〜17:00)、支店は同市西軽部900-1(電話受付は8:00〜18:00・不定休)です。
補足
毎年6月の田植祭と秋の収穫祭では、自社田で雄町の栽培を体験できます。令和5年の収穫祭は30年目の開催でした。田植えで植えた米は、参加者向けの「田植酒」として仕込まれます。参加は事前申込で、定員は30名です。開催の年によっては、瀬戸駅から蔵までの専用バスが運行されます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
岡山県赤磐市西軽部762-1
創業
1868年
公式サイト
www.sakehitosuji.co.jp

出典

sakenomy.jp / akaiwaomachi.com / sakehitosuji.co.jp / okayama-shokuhin.jp / optic.or.jp / occ-sake.shop / shop.sakehitosuji.co.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / okayama-kanko.jp / internationalwinechallenge.com

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。