畑酒造
代表銘柄:19歳の酒・大治郎
滋賀県
SHIGA
1914年創業
滋賀県東近江市(太郎坊山のお膝元)に位置する1914年(大正3年)創業の酒蔵です。鈴鹿山系の伏流水と滋賀県産の酒米を使用し、「人の顔が見える酒造り」を基本方針として掲げています。原料米は地元の契約農家グループ(呑百笑の会)の吟吹雪・山田錦・渡船などと、自社田で栽培する吟吹雪を全量使用しています。
代表銘柄の「大治郎」は、4代目蔵元兼杜氏の畑大治郎氏が1999年に立ち上げた銘柄で、山廃仕込みや生酛仕込みなどを取り入れ、骨太な旨味と酸味が特徴の食中酒を中心に手掛けています。また、昔からの銘柄「喜量能(きりょうよし)」のほか、19歳の若者が田植え・稲刈り・仕込みを自ら体験して20歳での乾杯を目指す企画による「19歳の酒」の醸造でも知られています。手作業による製法を守り、年間生産量を抑えた丁寧な小仕込みの酒造りを行っています。
畑酒造の歩み
畑酒造は、大正3年(1914年)に、現在の東近江市小脇町にあたる地、太郎坊山のふもとで創業しました。量り売りや、つぼ入りの酒を店先で立ち飲みさせる「受け酒屋」を前身とする小さな酒蔵で、最初に手がけた銘柄は「喜量能(きりょうよし)」でした。酒の量り(はかり)が良い(能い)のは喜ばしいものだという、酒飲みに変わらぬ心情を銘柄名に込めています。
創業から時代を経て製造量を増やしたのちも、先代までは他所から招いた能登杜氏が酒を醸しており、平成11年(1999年)には杜氏の交代とともに、それまでの主力銘柄だった「喜量能」とは別に、創業者から受け継いだ自分の名を冠した新しい銘柄「大治郎」を4代目の畑大治郎氏が立ち上げました。米を作る人、売る人、呑む人が互いに顔を合わせ語り合えるようにという思いを込めた銘柄で、「人の顔が見える酒造り」という蔵の方針を体現しています。
新たに迎えた能登杜氏のもとで10年にわたり酒造りを学んだ4代目は、平成22年(2010年)に自ら蔵元杜氏となり、以来、酒造りを引き継いでいます。
大治郎のエチケットには、地元の社会福祉法人「あじさい園」で一枚ずつ手漉きされた和紙を使っています。原料の楮(こうぞ)を溜め漉きという製法で漉いた和紙に、書家でもある法泉寺住職の増田州明氏が文字をしたため、瓶一本ごとに手作業で貼り付けて仕上げています。
大阪の酒販店が企画した、京阪神在住の19歳の若者たちが田植えや稲刈り、酒の仕込みを体験し、20歳になった年にみんなで乾杯を目指す「19歳の酒」の取り組みにも参加を続けており、令和8年(2026年)には15年目を迎えました。晩酌の習慣が減り、酒離れが進むなかで、日本酒の魅力を若い世代に伝えていく活動として続けられています。
酒造りの特徴
仕込みに使う水は鈴鹿山系の伏流水で、酒米は地元滋賀県産の契約栽培米を全量用いています。畑酒造で使用する酒米は吟吹雪、山田錦、滋賀渡船六号、玉栄の4品種で、5軒ほどの契約農家でつくる「呑百笑(どんひゃくしょう)の会」がこだわって育てています。平成22年(2010年)からは自社田でも酒米を育てはじめ、こちらは全量吟吹雪を栽培しています。化学肥料や化学合成肥料の使用を通常の半分以下に抑え、濁水の流出を防ぐなど琵琶湖への環境負荷を減らす、滋賀県認証の「環境こだわり農産物」による栽培にも取り組んでいます。
4代目は、これまで蔵で行っていなかった山廃仕込みをはじめ、さらに生酛仕込みにも挑戦しました。麹室では蔵元杜氏が種麹を散布し、山のように盛った蒸米を布で包んで発酵を促しながら、50時間ほどかけて麹を仕上げ、10月から3月までの5か月間、蔵元杜氏と蔵人2人という少人数の体制で仕込みを続けています。醪を袋に入れて吊るし、自重で滴り落ちるしずくだけを集める袋吊りの雫酒も手がけており、全国的にも数が少ない希少な造りです。
年間の生産量は230石ほどと小規模に抑え、少人数で目の届く範囲を守りながら一本ずつ丁寧に仕込んでいます。搾りたての生酒だけでなく火入れを施した酒も造り分けており、純米、純米吟醸、純米大吟醸など、酒米や仕込み方によって異なる味わいを楽しめる品ぞろえです。
代表銘柄
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19歳の酒
大阪の酒販店の企画に参加し、京阪神に住む19歳の若者たちが田植えから稲刈り、酒の仕込みまでを体験し、20歳になった年にみんなで乾杯することを目指す取り組みから生まれた銘柄です。参加者が育てた地元産の吟吹雪を精米歩合65パーセントまで磨いて全量使用し、アルコール分18度、日本酒度はプラス4に仕上げています。毎年春先に新酒として発売され、取り扱う酒販店は地域が限定されています。
大治郎
創業者の名を受け継いだ4代目の畑大治郎氏が、先代までの主力銘柄「喜量能」とは別に、平成11年(1999年)に立ち上げた銘柄です。地元契約栽培や自社田で育てた吟吹雪、山田錦、渡船などの酒米を全量使用し、山廃仕込みや生酛仕込みを取り入れて、骨太な旨味と酸味が持ち味の食中酒に仕上げています。醪を袋に吊るして雫を集める、希少な袋吊り仕込みの純米吟醸もそろえ、エチケットには地元の福祉施設で手漉きされた和紙を一枚ずつ貼り付けています。
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- 直売所
- 蔵元直売所があります(東近江市小脇町、営業時間9時~17時、水曜定休)
- 補足
- 近江鉄道太郎坊宮前駅から徒歩約8分の立地にあり、滋賀県内外の酒販店でも取り扱われています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 滋賀県東近江市小脇町1410番地
- 創業
- 1914年
- 公式サイト
- daijirou.jp
出典
higashiomi.net / j365.me / daijirou.jp / sakenomy.jp / baseconnect.in / kimijimaya.co.jp / sapporobeer.jp / hanakaido.co.jp / leafkyoto.net / sakenowa.com / yukinosake.com
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