SAKE BREWERY — IWATE
赤武酒造
紹介
1896年に岩手県大槌町で創業。長年「浜娘」の銘柄で地元に親しまれてきたが、2011年の東日本大震災による津波で蔵が全壊・流失。2013年に盛岡市へ移転し、「復活蔵」として自社での酒造りを再開した。その後、6代目蔵元・杜氏の古舘龍之介氏を中心に若い蔵人が集結し、2014年に新銘柄「AKABU」を立ち上げた。南部杜氏の伝統技術と最新の微生物学や最新設備を融合させ、徹底した衛生・低温管理のもと酒造りを行っている。フレッシュで綺麗な甘みとフルーティーな香りが特徴で、若い世代にも親しまれる味わいを追求している。全国新酒鑑評会での金賞受賞やSAKE COMPETITIONでの上位入賞など、国内外のコンテストでも高い評価を得ている。
歴史
1896年(明治29年)、岩手県大槌町で創業した。代表銘柄「浜娘」で長く地元に親しまれてきた。1970年には生活協同組合向けの酒類直販に参加し、岩手県・青森県を担当区域として統一銘柄「虹の宴」を生産していた時期もある。
2011年3月11日の東日本大震災では、大槌町の蔵と社屋が津波により全壊・流失した。当時の社長・古舘秀峰氏は一時廃業も頭をよぎったが、醸造の継続を決意。盛岡市の桜顔酒造から設備を借り、同年秋には「浜娘」の醸造を再開した。
蔵の再建にあたっては、建設資金の75%を国の補助で賄う制度を活用した。地元優先復興の方針もあり大槌町での再建は難しく、盛岡市への移転を決定。2013年、盛岡市北飯岡に新蔵「盛岡復活蔵」が完成し、自社での醸造を再開した。本社機能は2018年3月1日に正式に大槌町から盛岡市へ移転している。
震災当時、秀峰氏の長男・古舘龍之介氏は東京農業大学の学生だったが、2014年に22歳で蔵へ戻り杜氏に就任した。同年夏、新銘柄「AKABU」を立ち上げ、初年度から約15店舗が取り扱いを開始し、翌2015年には特約店が30軒を超えるまでに拡大した。蔵では目標として「岩手から日本を代表する銘酒へ」というスローガンを掲げている。
酒造り
龍之介氏は東京で親しんでいた香り高くフルーティーな酒を「当たり前」と捉え、同世代が手に取りやすい酒質を目指してAKABUを開発した。「美味しくないお酒は絶対に出さない」を掲げ、麹の振り方や温度管理といった細部の手技を重視した醸造を行っている。
使用米は岩手県オリジナル品種「吟ぎんが」を中心に、県産「結の香」、兵庫県産「愛山」など銘柄ごとに米を使い分けている。「結の香」は華想いと山田錦を親に持つ岩手県のオリジナル酒米で、山田錦の代替となる県産米として位置づけられている。酵母は岩手県酵母を用いる。「浜娘 純米大吟醸」ではりんごのような吟醸香が特徴の岩手県酵母「ジョバンニの調べ」が使われている。浜娘の一部商品には、岩手県工業技術センターに保存されていた浜娘酵母を用いている。
現在は平均年齢30代前半、20代の蔵人4名を含む10名程度の体制で酒造りを行っている。週休2日制・残業なしといった働き方の見直しも進めながら、南部杜氏の伝統技術と衛生管理・温度管理を融合させた酒造りを続けている。2022年には東北清酒鑑評会純米酒の部で優等賞を受賞し、同年に古舘龍之介氏が青年卓越技能者に選ばれている。
蔵データ
代表銘柄
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AKABU:2014年、当時22歳で杜氏に就任した古舘龍之介氏が、大槌時代の「浜娘」とは異なる新世代向けの銘柄として立ち上げた。ラインナップは使用米ごとに個性を作り分けており、岩手県産「結の香」を使った純米吟醸は華やかな香りと澄んだ甘みが持ち味で、SAKE COMPETITION 2017の純米吟醸部門でSILVERを受賞した。兵庫県産「愛山」を使った純米吟醸は苺やライチを思わせる香りと甘やかで穏やかな味わいが特徴で、県産「吟ぎんが」を使った純米吟醸は洋ナシやマスカットを思わせる香りと、ドライな余韻を持ち味とする。
浜娘:大槌町時代からの代表銘柄で、地元で長く親しまれてきた。震災で蔵が失われた後も、岩手県工業技術センターに保存されていた浜娘酵母を一部商品で受け継ぎ、盛岡の新蔵で醸造を継続している。2016年5月の全国新酒鑑評会では「浜娘 純米大吟醸」が金賞を受賞し、山田錦以外の米を使った純米大吟醸での金賞受賞は出品約800蔵中10蔵のみという高い評価を得た。現在は岩手県内限定で流通している。
見学・購入
なし
公式サイトで「少人数で酒造りを行っているため、蔵見学、小売販売は承っておりません」と明記されている。購入は全国の特約販売店を通じて行う。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
sake-times.com / akabu1.com / nihonmono.jp / reconstruction.go.jp / note.com / tohknet.co.jp / imadeya.co.jp / wikipedia.org / yukinosake.com / kago-ya.net / jizakenomarushin.com
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