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ぷくぷく醸造

代表銘柄:ぷくぷくホップ SuSuSu・#ODAKA

福島県

FUKUSHIMA

2022年創業

株式会社ぷくぷく醸造は、2022年に代表の立川哲之氏が福島県南相馬市で創業した醸造会社です。創業当初は自らの醸造所を持たず、各地の酒蔵等の設備を間借りして醸造する「ファントムブルワリー」として活動を開始し、2024年秋に南相馬市小高区にて自社蔵および角打ちバーを開設しました。

「お酒を通して福島の沿岸に田畑を増やす」ことを目指し、原料米には全量浜通り産米を使用しています。酒造りの特徴として、酵母・乳酸菌無添加の全量自然発酵を採用し、東北伝承のどぶろく製法「花酛」やクラフトビールの技術(ドライホッピングなど)を融合させたホップサケやどぶろく等のクラフトサケを醸造しています。代表銘柄として「ぷくぷくホップSuSuSu」や、南相馬市内限定の木桶仕込みのどぶろく「#ODAKA」などがあります。

2025年には、「ICC KYOTO 2025」の第5回 SAKE AWARD で「#ODAKA」を決勝に出品して優勝を果たしています。

ぷくぷく醸造の歩み

株式会社ぷくぷく醸造は、2022年7月に福島県南相馬市小高区で創業した醸造会社です。代表の立川哲之さんは1993年東京生まれで、筑波大学在学中に東北でのボランティアを通じて日本酒に魅せられ、「食と酒 東北祭り」というイベントを立ち上げました。卒業後はいったん株式会社ユーグレナに就職したのち、日本酒の道へ進むために退職し、宮城県名取市の佐々木酒造店で3年間酒造りを学び、2021年2月に南相馬市小高区で開業したクラフトサケ醸造所haccobaの初代醸造責任者を務めたのち、2022年に独立してぷくぷく醸造を創業しました。

社名は、もろみが発酵して泡立つ様子と福島の「ふく」にちなみ、トレードマークは「お米を化かして酒にする」ことを表すたぬきです。

掲げるビジョンは「お酒を通して、福島の沿岸に田畑を増やす」ことです。立川さんは、旧避難区域の田畑の復旧率が低い水準にとどまっていることを課題とし、酒造りに使う米は浜通りの米だけと決めています。2024年3月時点では年間約4.5トンの米を購入しており、将来は12トン程度まで増やして農家に適正な価格で買い取りたいと語っています。

創業からしばらくは自前の醸造設備を持たず、既存の酒蔵やクラフトビールの醸造所の設備を間借りして造る「ファントムブルワリー」として活動しました。設備を借りるだけでなく、立川さん自身が現地に出向いて仕込みを行う点が、一般的な委託醸造との違いです。2023年2月には、クラフトビールの設備で初めて造ったホップサケを発売しました。醸造は東京・日本橋の「2杯目のビール。」で立川さんが担当し、製造・販売元は同店で、品目は発泡酒です。

同年7月には、東京・駒形の木花之醸造所を借りて、栃木県のココ・ファーム・ワイナリーの赤ワインの搾りかすを使ったホップワインどぶろくを発売しました。こちらは立川さんが醸造し、製造・販売元は木花之醸造所で、品目はその他の醸造酒です。2024年3月時点で醸造を行った蔵は全国7か所、年間の醸造量は約12,000本で、リリースしたお酒の約3割が米の個性を生かした純米酒、残り約7割がクラフトサケという構成でした。この時期の純米酒は、他社の蔵の設備を借りて造ったものです。

2024年には、東日本大震災後に空き家となっていた築約80年の古民家を改装し、小高区仲町に自社の醸造所と角打ちを備えた酒蔵を開きました。2024年9月27日に酒類製造免許を取得して9月に醸造を始め、11月2日にオープニングイベントを開いて角打ちの営業を始めています。同年12月26日には自社醸造所で造ったお酒の全国発売を始め、約40店の特約店で扱われました。2025年1月には南相馬市内限定の酒も発売しています。

2025年9月、京都で開かれたICC KYOTO 2025の「SAKE AWARD」(第5回)で、13社が参加した予選を2位で通過し、決勝トーナメントを制して優勝しました。決勝には南相馬市限定酒の「#ODAKA」を出品しています。

酒造りの特徴

ぷくぷく醸造が自社の蔵で造っているのは、どぶろくとクラフトサケで、どぶろくやクラフトサケは酒税法上、清酒ではなく「その他の醸造酒」にあたります。立川さんはクラフトサケを「日本酒の醸造技術をベースに、免許上は日本酒に属さないお酒」と説明しています。清酒は醪(もろみ)を濾しますが、どぶろくは濾さず、そこから引くとどぶろくになり、ホップなど米以外の原料を加えて発酵させるとクラフトサケになる、というのが立川さんの整理です。小高の自社蔵で造る酒に清酒はありません。

酒造りの軸は三つあります。ひとつ目は、乳酸や酵母を加えずに微生物の力だけで発酵させる全量自然発酵で、同社は「江戸時代以前のように」造る方法だと説明しています。ふたつ目は低精白で、精米歩合は9割前後に抑え、米の個性と旨味を残します。三つ目は低アルコールで、気軽に楽しめるお酒を目指しています。原料米は南相馬を中心とした浜通り産で、古典的な木桶を使った常温発酵にも取り組んでいます。

クラフトビールの技術を取り入れたホップサケも主力です。東北に伝わるどぶろくの製法「花酛(はなもと)」を現代的にアレンジし、ビールの技法であるドライホッピングでホップの香りを移します。ホップ由来の柑橘やトロピカルフルーツのような香りと苦みが、米の旨味と重なるのが特徴です。2023年2月に発売した、クラフトビールの設備で初めて造ったホップサケは、日本橋の「2杯目のビール。」で立川さんが醸造を担当し、南相馬市産の天のつぶを原料に、シトラ、ネルソンソーヴィン、ハラタウ・ミッテルフリューの3種のホップを使っています。

製造・販売元は同店で、品目は発泡酒です。小高の自社蔵で造る酒とは別の製造者の商品にあたります。

2025年のICC SAKE AWARDでは、準々決勝に「ぷくぷくホップ VaVaVa -DDH どぶろく-」、準決勝に泡盛を使った「#AWADOBU」、決勝に蔵付酵母を使った木桶仕込みのどぶろく「#ODAKA」を出品しました。予選では「美味しさ」部門で2位、「製法へのこだわり」部門で3位に入っています。ほかに、クラフトジンの辰巳蒸留所とのコラボレーションとして、ジンの蒸留後に残るジュニパーベリーを米と一緒に発酵させた「犬啼どぶろく」も造っています。

代表銘柄

ぷくぷくホップ SuSuSu

ぷくぷく醸造の「ぷくぷくホップ」シリーズの一つで、同じシリーズに「VaVaVa」があります。ぷくぷくホップは、クラフトビールの技法であるドライホッピングを日本酒の醸造技術に取り入れたホップサケの系統で、柑橘などを思わせるホップの香りと苦みを米の旨味と重ねるのが同社の持ち味です。独特なネーミングとデザインのラベルも、この銘柄を手に取りやすくしています。購入は酒販店経由で、同社のオンラインストアはありません。

#ODAKA

2025年のICC SAKE AWARD決勝に出品され、優勝を決めた蔵付酵母の木桶どぶろくです。小高の有機栽培米「愛国」を使い、野生酵母による木桶での常温発酵で仕込む、地元限定発売の純米のどぶろくです。すっきりとした甘みと、マスカットやパイナップルを思わせる香りが特徴です。南相馬市内限定で販売されており、自社の小高の蔵で造っています。

見学・購入

直売所
酒蔵に併設した角打ち(立ち飲み)で、自社のどぶろくやクラフトサケを楽しめます。営業は木・金・土曜の18時から22時です。
補足
同社は自社のオンラインストアを設けず、福島県内や東京などの酒販店に卸しています。南相馬市内限定の酒は、小高区の角打ちや市内の取扱店で買えます。営業日時は変わることがあるため、事前に最新の案内をご確認ください。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
福島県南相馬市小高区仲町1丁目117
創業
2022年

出典

fukunosake.com / sakenomy.jp / prtimes.jp / sou-sou-fukushima.jp / hopetourism-enjoyplus.jp / imadeya.co.jp / sake-times.com / pon.sh / industry-co-creation.com / exp-d.com / mirai-work.life / minnade-ganbaro.jp / note.com / saketime.jp / mynavi.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。