SAKE BREWERY — FUKUOKA
若竹屋酒造場
紹介
福岡県久留米市田主丸町に所在する筑後地方最古の酒蔵で、元禄12年(1699年)に初代・若竹屋伝兵衛により創業されました。仕込み水には耳納連山から湧き出るミネラル豊富な伏流水(水縄の水)を、創業時から伝わる井戸より汲み上げて使用しています。酒米には契約農家と協力して栽培する「山田錦」などを厳選しています。家訓「若竹屋は先祖より受継ぎし商いにあらず、子孫より預かりしものなり」のもと、手作業による伝統的技法を守りつつ、時代のニーズに応じた革新的な酒造りを行っています。室町時代の製法を復刻させた「博多練酒」や元禄時代の製法を再現した酒をはじめ、春限定の無濾過生原酒「筍」、純米無濾過生原酒「Debut」、季節限定の「夏大吟」、純米酒ベースの「でんべえ梅酒」など、多様で独創的な銘柄を展開しています。全国新酒鑑評会での金賞獲得や福岡国税局酒類鑑評会での大賞受賞など、鑑評会でも高い評価を受けています。
歴史
若竹屋酒造場は元禄12年(1699年)、初代・若竹屋伝兵衛によって福岡県田主丸(現・久留米市田主丸町)に創業されました。田主丸の町自体は慶長19年(1614年)に始まったとされ、その85年後にあたる元禄年間、伝兵衛は地域の人々とともに蔵を興しました。当時、酒造りは広大な土地を持つ庄屋や資本家が営むのが通例でしたが、伝兵衛は裕福な家の出ではなく一介の商人でした。酒造りの面白さに惹かれた伝兵衛は、借金をして蔵を建て、借金をして人を雇い、借金をして米を買うところから若竹屋の歴史を始めたと伝えられています。創業の翌年に建てられた蔵は「元禄蔵」と呼ばれ、築320年を超えた今も往時の姿のまま酒造りの歴史を伝えています。
若竹屋には「若竹屋は先祖より受け継ぎし商いにあらず、子孫より預かりしものなり」という家訓が代々受け継がれています。この言葉には、自然環境を守りながら次の世代へ引き継ぐという意味と、酒造りの技術や客への向き合い方は時代に応じて常に変えていくべきだという二つの考え方が込められています。田主丸は明治維新、戦争、金融恐慌など幾多の激動の時代を経てきましたが、若竹屋はそのたびに姿を変えながら蔵を守り続けてきました。先代が子どもの頃には田主丸に13軒の造り酒屋があったといいます。現在この地に残る蔵元は若竹屋のみとなっています。
14代目・林田浩暢氏の父にあたる先代・林田伝兵衛氏は発酵工学を専門とする研究者で、室町時代から江戸初期にかけて造られ、その後長く途絶えていた酒「博多練酒」の復元に取り組みました。文献を読み解きながら約10年以上の歳月をかけて研究を重ね、1981年に完成させたことで、約380年の沈黙を経て博多練酒はよみがえりました。先代は、日本酒が防腐剤なしでも腐敗しないことを学会で発表した人物としても知られています。
現在の蔵元は林田朋子氏です。
酒造り
若竹屋の仕込み水は、田主丸に連なる耳納連山でろ過された伏流水です。創業から300年以上にわたり、当時から使われてきた地下80メートルの井戸から汲み上げており、良質なミネラル分を豊富に含み、水量も安定していることから酒造りに適した水とされています。清酒一升を造るのに約200リットルの水を使うといい、この水資源が若竹屋の酒質を支えています。
酒米には、栽培が難しく手間のかかる山田錦を、契約農家と協力しながら育てています。酒造りの工程では、蒸米をほぐす、麹に触れる、発酵中の酵母の音を聴く、新酒を試飲するといった、機械よりも精度高く仕上がりを見極められる作業を今も手作業で行っています。
酒造りにおける新たな挑戦として、2007年頃、蔵元と杜氏の横尾氏は、1895年に矢部規矩治博士が発見した日本初の清酒酵母「サッカロマイセス・サケ・ヤベ」を用いた醸造に取り組みました。発酵力が強く、杜氏が「酒が暴れた」と振り返るほど扱いの難しい酵母でしたが、この挑戦から生まれたのが「Debut」です。
蔵データ
代表銘柄
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Debut
1628円
楽天で見る
- でんべえ梅酒
- 博多練酒
- 夏大吟
- 筍
でんべえ梅酒:若竹屋が自社の日本酒を使って仕込んだ梅酒です。日本酒で醸した酸味が特徴で、冷ややロック、お燗にもよく合います。元禄蔵の直売所や公式通販では、1.8Lと720mlの2サイズが扱われています。
博多練酒:室町時代から江戸初期にかけて造られ、その後長く途絶えていた酒を、先代の林田伝兵衛氏が文献を頼りに約10年以上かけて研究し、1981年に復元した銘柄です。もち米を乳酸発酵させて醸す独特の製法により、すりおろしりんごのようなフレッシュな香りと、甘酸っぱいヨーグルトを思わせるとろけるような口当たりに仕上がっています。アルコール度数は3〜4%と低く、ミラノ酒チャレンジ2025ではマニフィカ賞・プラチナ賞を受賞しています。
Debut:1895年に矢部規矩治博士が発見した、日本で最初の清酒酵母「サッカロマイセス・サケ・ヤベ」を用いて醸す純米無濾過生原酒です。2007年頃、蔵元と杜氏がこの発酵力の強い酵母での醸造に挑み、白ワインを思わせる華やかな香りと力強い酸を持つ個性的な一本に仕上げました。アルコール度数17%、日本酒度+1で、要冷蔵の生酒として販売されています。
筍:山田錦を100%使用し、精米歩合63%まで磨いた純米無濾過生原酒です。搾ったそのままの状態で瓶詰めされており、春の芽吹きを思わせる柔らかな甘みと豊潤な香り、優しい酸を持つ味わいに仕上がっています。アルコール度数17度で飲みごたえがあり、春に登場する酒です。
見学・購入
なし
創業翌年に建てられた築320年を超える「元禄蔵」内に直売所があり、日本酒、フルーツワイン、焼酎の試飲と購入ができます。営業時間は9時から17時までです(休業日は公式サイトでご確認ください)。
製造棟の見学は現在受け付けていません。大分自動車道甘木インターから車で約20分、JR久大本線田主丸駅から徒歩約10分、西鉄バス「田主丸中央」バス停から徒歩約5分の立地で、駐車場は5台分あります。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
japansake.or.jp / tanushimaru.or.jp / pon.sh / wakatakeya.com / umaisake2024.com / fukuoka-sake.org / meimonshu.jp / gotoshoten.com / todoroki-saketen.com / sakura.ne.jp / motomura-shouten.co.jp / kotobank.jp / wakatakeya-shop.com / welcome-kurume.com / sheage.jp / kidosaketen.com / mottox.co.jp / nikkei.com
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