SAKE BREWERY — YAMAGATA

樽平酒造

山形県東置賜郡川西町大字中小松2886 1695年創業

紹介

元禄年間(1695年頃)に創業した山形県川西町の老舗酒蔵で、江戸時代には米沢藩の上杉家から苗字帯刀を許された歴史を持ちます。昭和3年(1928年)には東京の神楽坂に日本の居酒屋の元祖とされる直営酒場「樽平」を開店しました。母家や複数の酒蔵など敷地内の建物9棟が国の登録有形文化財に指定されており、NHKドラマ「蔵」のロケ地や人気漫画「美味しんぼ」に登場したことでも知られます。

酒造りでは「本物の日本酒」を目指し、伝統的な浸漬桶や木甑、麹蓋といった木製道具を用いた手造りを徹底しています。原料米には兵庫県産山田錦や地元で契約栽培された特別栽培米などを使い、全量自家精米で仕込んでいます。商品は無炭素濾過で仕上げられ、吉野杉の甲付樽で一定期間熟成させる純米辛口の樽酒や、日本初の生酒とされる「雪むかえ」など、こだわり抜いた個性ある酒造りを続けています。

歴史

樽平酒造は、元禄年間(1695年頃)に創業したと伝えられる、三百年余りの歴史を持つ蔵元です。当時この地方を治めていた米沢藩主・上杉家から苗字帯刀を許されています。昭和40年には、それまでの井上酒造から、現在の樽平酒造という社名に改めています。

昭和3年には、東京・神楽坂に郷土料理を出す酒場「樽平」を開店しました。数寄屋造りの店構えで、日本の居酒屋の元祖とされています。この酒場の開店と同じころに、新しいブランドとして「樽平」の名も生まれました。名前は、山形県の置賜地方に古くから伝わる方言で、気持ちよく酒に酔った様子を指す「たるへい」に由来しています。

昭和56年には、日本で初めての生酒とされる「雪むかえ」を発売し、新聞でも大きく取り上げられました。平成7年には、宮尾登美子さん原作のNHKドラマ「蔵」の撮影が、昔ながらの手造りの製法を今に伝える蔵として樽平酒造で行われています。また、雁屋哲さん原作の人気コミック「美味しんぼ」でも、看板ブランドの「住吉」が取り上げられました。

平成9年には、主屋や中蔵・東蔵・西蔵・土蔵・前蔵・樽蔵といった蔵の建物群と、道向かいに建つ美術館「掬粋巧芸館」の本館・日本館をあわせた9棟が、国の登録有形文化財に登録されています。掬粋巧芸館は中国や朝鮮、日本の陶磁器などを収蔵する施設で、10代目社長の井上庄七が設立しました。

現在も井上家が代々受け継いでいます。平成10年にはアメリカ・ロサンゼルスへ「特別純米酒 極辛口住吉」を初めて輸出し、その後はロサンゼルスに加えサンフランシスコやニューヨーク、ホノルルのほか、韓国や台湾、オーストラリアにも商品を届けてきました。

酒造り

樽平酒造は、日本酒(清酒)と焼酎乙類を製造しています。日本酒については普及酒を造らず、特定名称酒だけを手がけているのが特徴です。法律上は三等米からでも仕込める特定名称酒ですが、同社ではあえて一等米や特等米を用い、昔ながらの製法で「本物の日本酒」と呼べる酒を造ることを大切にしています。

原料米の多くは、契約栽培の生産者でつくる組織「川西酒米研究会」が減農薬・減化学肥料で栽培したものを使っています。山田錦については、気候の問題から品質面を考慮し、兵庫県の播州地方、なかでも三田や吉川でとれた米を選んでいます。

看板ブランドである「住吉」と「樽平」は、どちらも辛口でありながら性格の異なる酒として造り分けられています。原料や造りの細部までこだわり抜いた辛口の「住吉」と、辛口でありながら辛さを強く感じさせない旨口に仕上げた「樽平」、このふたつを軸に、飲み飽きしない個性のある日本酒造りを続けています。

「樽平」や「住吉」には、酒を樽で貯蔵して杉の香りを移した樽酒のラインナップもあります。かつて東京の酒場「樽平」へは、吉野杉を用いた上質な甲付樽に酒を詰めて直送していました。

蔵データ

所在地

山形県東置賜郡川西町大字中小松2886

創業

1695年(山形県)

公式サイト

www.taruhei.co.jp

代表銘柄

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住吉:住吉は、辛口の酒が豊富にそろう軽快辛口のブランドです。名前は、かつて兵庫県丹波地方出身の杜氏が仕込んだ酒の味の良さから、住吉大社にちなんで名付けられました。ラベルの絵柄にも、大社の欄干や御簾、鏡があしらわれています。米の旨みが感じられる味わいが特徴で、「特別純米酒 極辛口住吉」はアメリカ・ロサンゼルスへの輸出第一号となった商品です。

樽平:樽平は、米の旨みを感じさせる濃醇旨口のブランドです。名前は、山形県置賜地方の方言で気持ちよく酒に酔った様子を指す「たるへい」に由来し、昭和3年に東京・神楽坂で開いた酒場「樽平」の開店とともに誕生しました。辛口でありながら辛さを強く感じさせない、飲み飽きしない味わいが持ち味です。吉野杉の樽で熟成させる樽酒のラインナップも用意されています。

雪むかえ:雪むかえは、淡麗な口当たりながら米の旨みも感じられるブランドです。名前は、山形県南陽市で晩秋の初雪の頃、田んぼや野原で蜘蛛が細い糸を引きながら空を飛ぶ「雪迎え」と呼ばれる現象にちなんでいます。昭和56年に発売した際は、日本で初めての生酒とされ、新聞でも大きく取り上げられました。純米大吟醸をはじめとする商品がそろっています。

見学・購入

直売所

酒販店「樽平酒店」が蔵の中に移転しており、店頭のほかインターネットでも商品を購入できます。

補足

道向かいには陶磁器などを収蔵する美術館「掬粋巧芸館」があり、5月から12月にかけて午後1時から5時まで公開されています(土日祝日と冬期間は休館です)。見学の受付は樽平酒造で行っています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

同じ山形県の酒蔵

出典

yamagata-sake.or.jp / ynet.or.jp / taruhei.co.jp / yasuto-hongo.com / tohokukanko.jp / compalyze.co.jp / samidare.jp / yoppawriter.com / town.kawanishi.yamagata.jp

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