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旭日酒造

代表銘柄:十旭日

島根県

SHIMANE

1869年創業

旭日酒造の建物
旭日酒造の建物(2022年撮影)「Izumo Asahi Brewery ac.jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

島根県出雲市に位置する旭日酒造は、明治2年(1869年)創業の歴史ある酒蔵です。代表銘柄の「十旭日」は、明治40年、東宮だった後の大正天皇が山陰地方を巡幸した折、侍従長の木戸孝正侯に献上した酒が賞賛され受けた揮毫「旭日」と、七代目当主が信仰していた能勢妙見山の紋章「切竹矢筈十字」を合わせたことに由来します。2013年には出雲大社の御神酒である銘柄「八千矛」を引き継ぎました。

醸造は、大正15年に建てられた土壁の仕込蔵で行われています。微生物のはたらきを尊重し、昔ながらの生酛(きもと)造りや熟成酒に注力しているのが特徴です。お米の持ち味を生かしたクラシカルで味わい深い酒質を目指しており、新酒から長期熟成酒まで揃えています。温度の変化や料理との相性によって変化する旨味を楽しめる食中酒として仕込まれています。フランスで開催された日本酒コンクール「Kura Master 2023」では、古酒部門において「きもと純米十旭日五百万石熟成」が金賞を受賞しています。

旭日酒造の歩み

旭日酒造は、明治2年(1869年)の創業です。個人商店を経て酒造りを始め、当時の銘柄は「白雪」でした。それが現在の「十旭日」になりました。蔵は出雲市駅近くの商店街の中にあり、現在の所在地は出雲市今市町です。日本中の神々が集うとされる出雲の地で、150年を超えて酒造りを続けています。

「十旭日(じゅうじあさひ)」の名は、二つの由来が合わさったものです。明治40年、当時は東宮だった後の大正天皇が山陰地方を巡幸された折、侍従長の木戸孝正侯に献上した酒が「天下一の美酒なり」と賞賛され、「旭日」の揮毫を受けました。また、7代目の当主は能勢の妙見山を篤く信仰し、「切竹矢筈十字」の紋章を御守りとして大切にしていました。後にこの二つが組み合わさり、「十旭日」となって今に至ります。2013年には、出雲市大社町の古川酒造から、出雲大社の御神酒の銘柄「八千矛(やちほこ)」を引き継ぎました。

八千矛は、出雲大社周辺の土産物店と一部の酒販店でのみ扱われています。

酒造りの担い手は、世代とともに移ってきました。長く蔵を支えたのは出雲杜氏でしたが、農業や漁業を生業とし、冬場だけ酒造りに携わる人は減り続けました。そこで蔵元の長女の栄里子さんと、夫の幸一さんが現場に入りました。栄里子さんは2001年に入社し、平成22年からは幸一さんが杜氏、栄里子さんが副杜氏として造りの中心に立っています。当主は十代目の佐藤誠一さんで、現在も社長を務めています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限ると5回入賞しており、うち平成15酒造年度と平成16酒造年度は金賞です。ほかの入賞は平成17、22、23の各酒造年度です。広島国税局の清酒鑑評会では、平成16年から18年にかけて吟醸酒などの部で3回入賞し、平成19年から令和4年までに8回優等賞を受けています。平成24年は純米吟醸酒(味を主たる特徴とする清酒部門)と純米酒(燗酒部門)の2部門で、平成28年、令和2年、令和4年は燗酒部門での受賞です。

フランスのKura Masterでは、2019年に純米酒部門で生酛純米酒「鏡草」が、2023年に古酒部門で「きもと純米十旭日 五百万石熟成」が、それぞれ金賞を受賞しています。

近年は酒造り以外の取り組みも続けています。25年以上続く干支ラベルの純米吟醸酒は、令和4年の寅年から、松江市在住の紙芝居作家よしとさんのイラストに変わりました。犬と猫のラベルを付けた「わんにゃんカップ」は、カップ1個につき100円、両方をブレンドした瓶入りは720mlで100円、1800mlで500円を、出雲市の特定非営利活動法人アニマルレスキュー ドリームロードに寄付する商品です。

酒造りの特徴

仕込みは、大正15年に建てられた土壁の蔵で行っています。厚さ15センチの壁に守られた蔵の中で、自然素材の道具を主に使いながら、麹菌や酵母の働きを手伝うように造ります。小さな蔵で、同じ米のタンクを何十本も仕込むことはありません。米の種類ごとに数本ずつ仕込むため、商品の幅が広くなっています。

米は、地元出雲の山間部や奥出雲の産地のものが中心で、自家精米で磨いて使います。農薬不使用で栽培された酒米や自然栽培の米も加わり、これらは生酛造りで単独の商品に仕上げます。使う米は、コシヒカリ、五百万石、改良雄町、佐香錦、令和元年に島根の新しい酒米として誕生した縁の舞、山田錦、岡山の知人が育てた雄町と多彩です。酒米ではないコシヒカリを、あえて純米酒に仕込む取り組みも続けています。仕込み水は、出雲北部に連なる北山山系の水で、軟水の中でも硬めでミネラルを感じるものです。

街中の蔵のため、自社の井戸から水をタンクで運んで仕込みに使います。

生酛造りには、平成20酒造年度に初めて挑戦し、そこから少しずつ仕込みを増やしてきました。仕込み蔵の梁を見上げ、蔵に棲みついた酵母がお酒に個性をもたらしているのではないかと考えたことが、きっかけです。人工の乳酸を使わず、微生物の働きで天然の乳酸をつくって酒母を育てるため、速醸酛なら約2週間でできる酒母に、最低でも1か月ほどかかります。酛摺りは二人一組で向かい合い、呼吸を合わせて行います。酵母は添加せず、蔵付きの酵母で醸します。

絞った酒は炭などで濾過せず、そのまま育てます。そのため色がついたり味が濃くなったりしますが、それも個性として受け止めています。長期熟成酒にも力を入れており、搾った直後ではなく、味がのってくる飲みごろを待って出荷します。温度を変えたり料理と合わせたりすることで表情が変わる、味幅のある酒を目指しており、副杜氏の寺田栄里子さんは、温めると持ち味が発揮され、料理と合わせると魅力が増すと話しています。酒粕を原料にした粕取り焼酎も造り、漬物用の夏粕や麹あまざけも店頭で扱っています。

代表銘柄

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十旭日

蔵の看板銘柄で、純米大吟醸から純米酒、生酛、熟成酒まで種類が豊富です。純米酒十旭日 五百万石は、島根県産の五百万石を使った辛口で、無濾過のうえ熟成させるため色があり、ひや(常温)から燗まで楽しめます。生もと純米酒の改良雄町70は、旨味がふんわり広がった後に綺麗に切れていく定番で、燗に向きます。生酛純米酒「鏡草」は、Kura Master 2019の純米酒部門で金賞を受賞しました。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵に隣接する直売所があり、十旭日を中心に旭日酒造のお酒が並びます。2021年から設置された自動試飲機で、6種類を10mlずつ100円で試飲できます。営業時間は10時から18時で、不定休です(基本的には年中無休で、臨時休業があります)。
補足
蔵見学は予約制です。人員や作業の都合で案内できないこともあるため、事前に電話で確認してください。発酵の現場の見学と、飲み比べや温度の違いを体験するお酒講座が付いた約90分の体験プランもあります。出雲市駅から徒歩5分ほどです。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
島根県出雲市今市町662
創業
1869年
公式サイト
www.jujiasahi.co.jp

出典

yoppawriter.com / jujiasahi.co.jp / izumoshotengai.com / jp.sake-times.com / hands-on-local.com / kuramaster.com / shimane-sake.or.jp / kankou-shimane.com / nta.go.jp / nrib.go.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。