武内酒造店
代表銘柄:御所泉
石川県
ISHIKAWA
1868年創業
有限会社武内酒造店は、石川県金沢市御所町に蔵を構える1868年(明治元年)創業の酒蔵です。蔵のある地名(旧御所村)にちなんで命名された代表銘柄「御所泉(ごしょいずみ)」を醸造しています。
金沢市内に現存する酒蔵の中でも非常に規模が小さく、主に地元金沢を中心に流通・直販されている希少な地酒として知られています。酒造りでは白山山系の自然伏流水を仕込み水に使用し、五百万石、山田錦、百万石乃白といった酒造好適米を用いています。通常よりも長い日数をかけて低温でじっくりと発酵させるなど、丁寧な手造りを行っているのが特徴です。看板の吟醸原酒「源酒」は、口あたりは甘く感じられるものの日本酒度+4の辛口です。企業理念には、食文化の発展をめざすことを掲げています。
武内酒造店の歩み
武内酒造店は、現在の金沢市御所町にあたる地で、明治元年(1868年)に酒造りを始めた蔵です。御所町は金沢平野を流れる金腐川の上流右岸に位置し、南北朝期に大納言の二条師基の館があったという伝承にちなんで名がついたといわれます。蔵のあった当時の御所村の名をとり、銘柄は「御所泉」と名づけられました。
金沢の北東部、山林に囲まれた静かな場所に建つ浮屋根土蔵づくりの蔵で、日本でも有数の小さな蔵元です。創業当時の土蔵は、2005年時点でも貯蔵用に使われています。
現在の当主は10代目の武内与志郎さんです。1986年に蔵に入り、1987年に先代の武内外志夫さんが亡くなって社長に就きました。先代の没後に「味が落ちた」と言われた悔しさをバネに、手を抜かない日本一の酒造りを決意し、1992年には「日本一達成宣言」を掲げています。
1994年には、石川県酒造組合の東京展示会に出展して東京進出と卸売を始め、同じ年に自宅の隣でコンビニエンスストア(ファミリーマート武内御所店)を開店しました。1996年6月に有限会社武内酒造店を設立し、酒類免許の名義変更を経て1997年1月から有限会社としての営業を始めています。1999年には東京ドームのふるさとフェアに出展し、石川県酒造組合の大阪展示会にも参加して大阪へも販路を広げました。2001年時点の主な販売地域は、金沢市の北部と東京都、大阪府です。
蔵の経営ビジョンは、「東京で金沢と言うと『兼六園』ではなく『御所泉が有名ですね』と言われることをめざします」というものです。「自分が納得できない商品は出荷しません」「利潤を追求するためのみの安易な値上げはしません」といった誓いも掲げ、広告や宣伝よりも原料や設備に資金を振り向けてきました。企業理念には、「真においしい清酒を造ることにより、食文化の発展をめざし、人々の心にやすらぎを与えます」と掲げています。
酒造りの特徴
吟醸(旧一級酒)は、2001年から2005年ごろには、酒造好適米の五百万石と山田錦だけを使い、平均精米歩合は55%でした。2018年時点では、地元産の酒造好適米だけを使い、平均精米歩合は58%としています。仕込み水は白山山系の伏流水です。
仕込みは、通常であれば2日に1本のところを4日に1本のペースで行い、1本は4000リットルです。搾りの工程に余裕を持たせ、もろみ日数を計算せずに、もろみの自然な発酵を完全に行わせることが狙いです。発酵も低温で30日から40日をかけてじっくり進めます。一般的な造り酒屋では15日程度で行う工程にあたります。
蒸し釜は武内与志郎さん自らが設計し、釜づくりの名人に依頼してつくってもらったものを使っています。効率よく熱が伝わる設計で、蒸し上がった米はつややかでふっくらとしています。2001年時点では能登杜氏の松栄玉雄さんが技術を支えていました。2020年の見学時には、杜氏を務める武内与志郎さんが自ら造りを説明していました。
2005年時点の醸造量は年間100石ほどで、一升瓶にして約1万本でした。その約9割を、近隣の200軒余りの得意先への製造直販でまかなっており、2018年時点でも近隣にのみ製造直販を行っていました。2005年時点で、大切に育てた酒はあえて品評会に出品しない方針でした。出品酒と販売酒では貯蔵方法などの違いから味に差が出てしまい、消費者をあざむくことになるという考えからです。年に数回、自ら試飲即売会に出向いて販売していました。
2001年から2004年の商品案内には、金沢金箔をふんだんに使い、夜空の12星座を思わせる酒「星の物語」(500ミリリットル)も載っていました。
代表銘柄
御所泉
御所泉は、蔵のある旧御所村の名にちなむ看板銘柄です。吟醸原酒の「源酒」は精米歩合60%、アルコール分20度で、とろりとした濃厚な旨味とさらりとした口あたりが持ち味です。口あたりは甘く感じられるものの日本酒度+4の辛口で、氷を入れても楽しめます。2001年から2004年の商品案内には、山田錦を40%まで磨いた大吟醸「古都のいずみ」が限定本数で載っていました。2024年以降には、石川県の酒米・百万石乃白を40%まで磨いた大吟醸も出ています。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵に売店があり、製造直販が中心です。酒粕も蔵で購入できます。石川県内の酒販店でも扱われています。
- 補足
- 2025年1月時点では、蔵見学は予約制です。家族で営む小さな蔵のため、訪問の際は事前に電話で予約してください。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 石川県金沢市御所町イ22乙
- 創業
- 1868年
出典
japansake.or.jp / sake-times.com / sakenomy.jp / doyu.jp / arugenzo.com / ja-town.com / sake-miyazaki.com / ishikabakun.jp / sakeyoshi.com / saketime.jp / noda-sake.jp / ameblo.jp / nomen-sake.com / gosyoizumi.co.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。