萩錦酒造
代表銘柄:萩錦
静岡県
SHIZUOKA
1876年創業
明治9年(1876年)創業、静岡県静岡市駿河区にある酒蔵です。初代・萩原新吉がこの土地の豊富な水に惚れ込んで創業し、代表銘柄「萩錦」などを醸しています。最大の特徴は、敷地内に絶え間なく自噴する南アルプス・安倍川の伏流水(軟水)を仕込み水として使用している点であり、その水質を活かした柔らかく優しい口当たりと丸みのある味わいに仕上げられています。
少量生産ならではの丁寧な酒造りを徹底しており、洗米・限定吸水から小仕込みに至るまで細やかな調整が行われています。料理の個性を引き立てる穏やかな香りの食中酒を中心に造られており、現在はご家族を中心とした少人数の体制で伝統の味わいを守りながら、新たな商品開発にも取り組んでいます。
萩錦酒造の歩み
萩錦酒造は、明治9年(1876年)に創業した静岡市駿河区西脇の酒蔵です。初代の萩原新吉が、この土地に豊富に湧く水に惚れ込んで酒造りを始めました。海に近い場所にあり、静岡駅から車で10分ほど、東名高速の静岡インターチェンジからは約3分です。創業以来、静岡市を中心とした地元の人たちに親しまれてきた小さな蔵で、現在は5代目が受け継いでいます。
現在の蔵元は5代目の萩原知令さんで、代表取締役社長を務めています。2018年に先代の4代目から蔵を継ぎました。杜氏を長く務めたのは岩手の南部杜氏の流れをくむ小田島健次さんで、2018年春の造りを最後に杜氏を退きましたが、その後も蔵に残って酒造りの基本を伝えました。小田島杜氏とともに10年以上酒造りに携わってきた先代蔵元の妻の郁子さんが杜氏を引き継ぎ、2018年秋の造りからは知令さんも本格的に造りへ加わりました。
代替わり直後にあたる2019年4月の静岡県新酒鑑評会では、純米吟醸酒の部と吟醸酒の部の両方で会長賞を受けています。2026年時点では、知令さんの妻の綾乃さんが杜氏として酒造りを率いています。
全国新酒鑑評会では、平成15酒造年度・平成16酒造年度・平成19酒造年度に金賞を受賞しています。平成14酒造年度以降に限ると、平成17酒造年度・平成22酒造年度・平成27酒造年度の入賞を加えて計6回入賞しており、うち金賞は3回です。出品した銘柄はいずれも「萩錦」です。
名古屋国税局酒類鑑評会では、第50回(平成14年)に吟醸酒の部で「萩錦 大吟醸」が入賞しました。優等賞は計13回で、本醸造酒の部が第58回(平成21年度)から第68回(令和元年度)までの6回、吟醸酒の部が第53回・第54回・第61回・第66回の4回、燗酒の部が第71回(令和4年度)と第73回(令和6年度)の2回、純米酒の部が第61回の1回です。
本醸造酒の部は「上撰 萩錦 本醸造」や「萩錦 蔵出し原酒 本醸造」、燗酒の部は「萩錦 蔵出し原酒 本醸造」と「土地の詩 秋の純米」、純米酒の部は「特別純米酒 登呂の里」での受賞です。
静岡県新酒鑑評会では、平成16〜令和7酒造年度に純米吟醸酒の部で会長賞を15回、吟醸酒の部で11回受けています。純米吟醸酒の部は平成30酒造年度から令和7酒造年度まで8年連続です。令和2年度には、静岡市産学交流センター(B-nest)と市内の食品事業者が取り組む「静岡おみやプロジェクト」で、特別純米酒を180mlのお燗瓶に詰めてレトロなロゴ入りのコップと組み合わせた「萩錦お燗瓶セット」を開発し、2021年6月に販売を始めました。
蔵元の萩原知令さんは、名古屋国税局酒類鑑評会で令和5年度(第72回)は燗酒の部、令和6・7年度(第73・74回)は吟醸酒・純米吟醸酒の部の予審の審査員も務めています。
酒造りの特徴
仕込み水は、蔵の敷地内で絶え間なく自噴している安倍川の伏流水です。南アルプスから流れ下る安倍川の水が地下約60mから湧き出し、蔵の入り口近くでは勢いよく流れ続けています。舌ざわりがやわらかく、飲み込んだあとも舌の両脇にほのかな甘みが残る軟水で、近所から汲みに来る人も少なくありません。静岡県内で仕込み水が自噴している蔵は、萩錦酒造と御殿場市の根上酒造店の2社だけです。安倍川は環境省の「平成の名水百選」にも選ばれています。この軟水は、蔵で使う静岡酵母にも向いています。
洗米は、純米大吟醸から本醸造まで全ての酒で少量ずつ行い、吸水も限定吸水で仕上げます。仕込みは小さなタンクが中心で、途中の細かな調整がしやすく、手をかけた酒に仕上げやすい造りです。麹は、コンパクトな麹室で箱麹を採用しています。酒母室は広い蔵内に仕切りを設けるなど、独自に工夫して作りました。年間の造りは約150石で、2026年時点では4人の体制です。使う米は、兵庫県産の山田錦、静岡県産の誉富士、長野県産の美山錦とひとごこちなどが中心です。
酒質の軸は、穏やかな香りで食事に寄り添う食中酒です。蔵は静岡らしい食材との相性が一番良いとしていて、駿河湾の刺身や釜揚げしらす、黒はんぺんのフライなどを勧めています。定番は地元で長く愛される本醸造とふくよかな純米酒で、5代目になってからは生酛仕込みにも挑戦しています。冷やでも燗でも楽しめるのが特徴で、定番酒や生酛は燗にすると深みが増します。
ほかに、誉富士を100%使い静岡酵母で醸した純米酒「駿河酔」、美山錦と静岡酵母の特別純米酒「登呂の里」、平成30年に発売し、新酒・夏酒・秋酒と季節ごとの味わいの変化を楽しむ純米酒で女性アーティストのデザインラベルを使った「土地の詩」があります。季節限定では、美山錦と静岡酵母を使った純米吟醸の無濾過生原酒「荒走り」も造っています。
綾乃さんは、毎年タンク1本は定番酒では表現できないきれいな酸味の酒や、美術大学時代の友人が書いたラベルのシリーズなど、遊び心のある酒も造っていきたいと話します。一方で、先代までが築いた酒質を全て変えることはせず、県外でも売れてほしいとは考えつつ、まずは地元で長く売れる酒にしたいという考えです。萩錦をずっと飲み続けたいという人を、地道に増やしていく方針です。
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。
萩錦
萩錦酒造の代表銘柄で、地元の静岡で長く愛されてきたお酒です。蔵の敷地内に自噴する安倍川の伏流水を仕込み水に、穏やかな香りで食事に寄り添う味わいを目指しています。定番の本醸造のほか、純米酒、純米吟醸、大吟醸、純米大吟醸、生酛仕込みまであり、冷やでも燗でも楽しめます。「萩錦 蔵出し原酒 本醸造」は、名古屋国税局酒類鑑評会で令和元年度に本醸造酒の部、令和4年度に燗酒の部の優等賞を受けています。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 直売所は蔵にあります(静岡市駿河区西脇381)。10月から3月は月曜〜金曜の9時〜17時と土曜・祝日の9時〜16時(日曜休み)、4月から9月は月曜〜金曜の9時〜16時(土曜・日曜・祝日休み)です。東名高速の静岡インターから車で約3分、JR静岡駅北口から路線バスで約20分の「西脇ハローワーク静岡入り口」下車、徒歩3分です。
- 補足
- 蔵内の見学は行っていません。直売のほか、試飲は繁忙期などに対応できない場合があるため、事前に電話(054-285-2371)でお問い合わせください。イベントなどで営業日が変わることもあります。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 静岡県静岡市駿河区西脇381番地
- 創業
- 1876年
- 公式サイト
- haginishiki.com
出典
japansake.or.jp / shizup.jp / haginishiki.com / misssake.org / goshu-pro.jp / homarefuji.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / shizuoka-sake.jp / nihonshu.com / at-s.com / saketime.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。