三輪酒造
代表銘柄:神雷
広島県
HIROSHIMA
1716年創業
江戸時代中期の享保元年(1716年)に創業し、広島県内でも有数の古い歴史を持つ老舗酒蔵です。中国山脈の標高約500mに位置する神石高原町に蔵を構え、県内一の標高と冬期の厳しい寒冷環境を生かすことで、綺麗な飲み口の酒を醸しています。仕込み水には、裏山の井戸から湧く「軟水」と地下深層から得られる「中硬水」を用途に応じて使い分けています。
代表銘柄「神雷(しんらい)」の由来は、昔蔵に雷が落ちたが大過がなかったことや、所在地の「神石」にちなむほか、戦後には「信頼して飲んでほしい」という思いから読みを「ジンライ」から「シンライ」に改めました。原料米には「千本錦」や「八反錦」などの広島県産米を中心に使用し、蔵の風土を反映した生酛仕込みにも注力しています。全国新酒鑑評会では、令和6酒造年度までに金賞を7回受賞しています。
三輪酒造の歩み
三輪酒造は、享保元年(1716年)に創業した酒蔵です。創業の地は、いまの神石高原町油木にあたる中国山地の山あいで、現在は15代目の三輪裕治さんが蔵元杜氏として酒造りを担っています。清酒「神雷」を醸し、広島県の東部、備後地方の地酒として知られています。
酒名の「神雷」は、昔、酒造蔵に雷が落ちたものの大事に至らなかったことと、蔵の所在地である神の宿る国「神石」にあやかって名付けられました。「信頼して飲んでいただきたい」という思いも込められています。もとは「じんらい」と読んでいましたが、太平洋戦争後に「信頼」にちなんで「しんらい」へ改めました。普通酒のラベルには、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」の雷神の部分が使われています。
1811年2月には、伊能忠敬の測量隊がこの蔵に宿泊しました。蔵は標高約500mの中国山脈の山あいに母屋と酒造蔵を構えており、広島県内でもっとも高い場所にある酒蔵です。
15代目の裕治さんは2005年に蔵へ戻り、14代目の蔵元杜氏だった父の三輪節雄さんのもとで酒造技術と経営を学びました。戻った当時は、大手酒造会社向けの受注生産である未納税酒が製造量の多くを占めていましたが、その取引は戻って3年後に終わりました。経営は厳しくなったものの、裕治さんはこれを機に神雷という酒を見つめ直し、2015年に杜氏、2016年に代表取締役となりました。
現在は、広島県産の酒米にこだわること、広島に伝わる軟水醸造法を基礎にすること、神石の寒冷な気候で醪を醸すこと、硬度の違う2本の井戸水を使い分けることを柱に酒造りを進めています。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても12回入賞し、うち金賞は7回です。令和4酒造年度から令和6酒造年度までは3年続けて金賞を受けています。広島国税局清酒鑑評会では、平成19年から令和7年まで、令和3年を除く18回の開催で優等賞を受け、受賞は延べ34点にのぼります。平成19年から平成23年は純米酒と本醸造酒の部で毎年受賞し、平成21年には吟醸酒の部の大吟醸も加わりました。
平成24年から令和6年の22点は、大吟醸酒6点、純米吟醸酒5点、特別純米酒2点、燗酒の純米酒9点で、令和7年にも燗酒部門の純米酒が受賞しています。このほか平成18年には、純米酒と本醸造酒の部で入賞しています。
酒造りの特徴
蔵のある油木は標高約500mの高原で、夏は過ごしやすく、仕込みの行われる冬はしばしば氷点下を記録します。夏の涼しさは貯蔵に向き、冬の厳しい寒さは仕込みに欠かせない条件になっています。寒冷な気候は醪の発酵をゆるやかに進め、神雷の特徴である上品できれいな飲み口につながっています。
仕込み水は、蔵の裏山にある深さ15mの山井戸から汲み上げる軟水と、蔵の地下50mのボーリング井戸から汲み上げる中硬水の2種類です。やわらかい味わいにしたいときは軟水を、発酵を促したいときは中硬水を使い、用途によって使い分けています。軟水は米のうま味を引き出す一方で酵母の発酵には厳しい水のため、広島に伝わる軟水醸造法にならって麹をしっかり造り込み、風味豊かな酒質を目指しています。目標は「米味豊かで清涼感のある酒質」です。
原料米は広島県産にこだわり、千本錦と八反錦を使った純米酒を中心に商品を揃えています。2015年からは、地元神石高原町の農家に委託して育てた酒米でも仕込んでいます。八反錦2号をごく少量譲り受け、種もみから増やして神石高原町の風土に合う酒米にしたものです。2018年には、広島県三次市の美和桜酒造の杜氏に教えを請い、江戸時代に確立された生もと仕込みを復活させました。蔵に棲みつく乳酸菌や酵母を取り込んで酒母を育てる製法で、2021年には広島県西条の蔵元から譲り受けた木桶も仕込みに加わりました。
酒蔵のある神石高原町の自然を酒にする試みも続けています。神石酵母プロジェクトでは、町内で花やハチミツの巣などから酵母を採取し、広島県食品技術工業センターの協力を得て、はら農園のブドウから採取した酵母を選び出しました。この酵母で醸したのが生原酒「森の唄」です。このほか、春の桜かすみ酒、夏の純米酒「水面のささやき」、新酒第一弾の八反錦うすにごりなど、季節ごとの商品も造っています。
代表銘柄
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神雷
蔵の代表銘柄で、純米酒を中心に大吟醸酒から普通酒まで幅広く揃います。広島県産の千本錦と八反錦を主に使い、純米大吟醸酒は千本錦を精米歩合48%で仕込みます。純米酒は精米歩合65%、純米吟醸酒は55%です。2018年からは生もと仕込みの純米酒も造っており、酵母無添加で蔵の環境を映した酒です。軟水醸造法と寒冷な気候が生む、米味とすっきりした飲み口が持ち味です。
楽天で商品を見る見学・購入
- 直売所
- 蔵のオンラインショップで購入できます。2021年時点では、神石高原生酛純米酒が広島県東部の酒販店や、神石高原町の道の駅さんわ182ステーションでも販売されていました。
- 補足
- 14代当主の時代には、見学用に整備された蔵ではないため、繁忙期を除いて少人数の見学に応じていました。現在の見学の可否は公式サイトに案内がないため、事前に蔵へ電話で問い合わせてください。電話番号は0847-82-0630です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 広島県神石郡神石高原町油木乙1930番地
- 創業
- 1716年
- 公式サイト
- shinrai-1716.com
出典
jalan.net / shinrai-1716.com / yamatoya-e.com / sakagura-press.com / dive-hiroshima.com / jkougen.jp / hiroshimasake.com / nta.go.jp / najimi.co.jp / japan-net.ne.jp
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