SAKE BREWERY — YAMAGATA
寿虎屋酒造
紹介
寿虎屋酒造は、江戸享保年間(1715年頃)に創業した山形県山形市の酒蔵です。300年以上の歴史を持ち、1989年(平成元年)に清冽な仕込み水を求めて、蔵王山系の伏流水が湧き出る現在の地へ蔵を移転しました。自社井戸から汲み上げる天然軟水を仕込み水とし、「山寺・山形紅花文化」を象徴とするテロワール醸造を大切にしています。生酛山廃造りのほか、掛け米を使わず全麹で醸す手法など、こだわりの酒造りを行っています。代表銘柄には「霞城寿」や、搾りたての無濾過生原酒シリーズ「三百年の掟やぶり」などがあります。全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、東北清酒鑑評会やワイングラスでおいしい日本酒アワードなど国内外で高い評価を獲得しています。(※ご提示いただいた銘柄のうち「千代壽」「杜氏の蔵隠し」は、1940年に分家独立した寒河江市の「千代寿虎屋株式会社」の銘柄となります。)
歴史
寿虎屋酒造の創業は江戸時代の享保年間(1715年ごろ)にまで遡ります。以来、山形の地で日本酒造り一筋に約300年の歴史を重ねてきた老舗蔵元です。「虎屋」の屋号を中興したのは、のちに山形市長を務めた大沼保吉氏とされています。
昭和15年(1940年)、大沼保吉氏は寒河江に構えていた工場を次男に分家独立させ、本家はあらためて「寿虎屋酒造」を名乗るようになりました。分家した寒河江の蔵は、現在の千代寿虎屋酒造として別会社の道を歩んでいます。その後、昭和37年(1962年)には山形市中心部の七日町に新たな工場を設立し、市街地の蔵として酒造りを続けました。
転機となったのは平成元年(1989年)です。山形市の市制100周年にあたるこの年、繁華街にあった蔵を、高瀬川のほとりで蔵王山系の伏流水が湧く現在地へと移転しました。敷地約6000坪、建坪約2000坪という規模で蔵を一新し、伝統的な酒造りの技と近代的な醸造技術を併用できる環境を整えたことで、酒質は一段と向上したと伝えられています。
蔵が位置する高瀬地区は、古くから紅花の産地として知られ、「山寺・山形紅花文化」として日本遺産および日本農業遺産に認定されている一帯にあたります。ジブリ映画「おもひでぽろぽろ」の舞台としても知られるこの土地で、寿虎屋酒造は地域の風土を映すテロワール醸造を掲げて酒を醸しています。高瀬の紅花畑は、華道家元池坊が選ぶ「花逍遥100選」に山形県内で唯一選ばれるなど、酒蔵を取り巻く景観としても評価されてきました。享保年間の創業から数えて七日町時代、そして高瀬への移転と、拠点を移しながらも一貫して山形の地で酒造りを続けてきたことが、この蔵の300年の歩みといえます。
酒造り
仕込み水には、蔵王山系の雪解け水を水源とする高瀬川の伏流地下水を、自社井戸から汲み上げた天然の軟水を使用しています。この水を用いて、一流の杜氏と蔵人たちが、生酛山廃造りをはじめとする伝統技法で丁寧に酒を醸しています。
特徴的なのは、吟醸酒以上の醸造において、かけ米を一切使わずすべて麹米で仕込む「全麹使用速醸酒母造り」という、全国的にも珍しい製法を採用している点です。原料米には、山田錦、雄町、雪女神、出羽燦々、出羽の里など複数の酒米を使い分け、銘柄ごとに異なる味わいを引き出しています。
平成元年の蔵移転により、こうした伝統的な酒造りの技と近代的な醸造設備を併用できる環境が整い、酒質の向上につながったといいます。酒質を追求し続ける姿勢は、同社が掲げる「パシュート(追求)」というモットーにも表れています。
蔵データ
代表銘柄
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- 杜氏の蔵隠し
霞城寿:寿虎屋酒造の看板銘柄で、おめでたい「寿」の字と、山形城の別称「霞城」を組み合わせて名づけられました。純米吟醸 霞城寿 出羽燦々は2017年の純米酒大賞で最高金賞を受賞しています。別銘柄の大吟醸 寿久蔵も平成30年(2018年)の全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど、蔵全体として鑑評会で高い評価を得ています。
三百年の掟やぶり:創業から300年にわたり、濾過・火入れをした酒のみを出荷するという蔵の掟を守り続けてきた寿虎屋酒造が、長く守ってきたその掟を初めて破った銘柄です。蔵を開放した際に無濾過槽前原酒を味わった来訪者からの要望をきっかけに、搾ったままの生原酒を一切手を加えず瓶詰めしました。冬季の寒搾り時期のみ、本醸造・純米・純米吟醸・純米大吟醸の4種を数量限定で醸造しており、本醸造は「にっぽんの宝物JAPAN大会2019」の農産物加工部門で審査員特別賞を受賞しています。
見学・購入
あり(要事前確認)
酒蔵見学のほか、お酒の試飲・販売も行っています(要電話予約)。
所在地は山形市大字中里字北田93-1、電話023-687-2626。営業時間は9:00〜17:00で、土曜・日曜は定休日です。見学・試飲は事前の電話予約が必要です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
yamagata-sake.or.jp / wikipedia.org / jimdofree.com / kotobukitoraya.co.jp / japansake.or.jp / chiyokotobuki.com / ja.wikipedia.org / kotobukitoraya.jimdofree.com / y-biz.blog.jp / visityamagata.jp / yamagatakanko.com
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